表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

37/74

No.034 ワイダム司令部驚愕・時井宗光2

今日は短いのを2つらしい。宗光のは全体訓練の時からちょっとずつ宗光視点で書かれたものを。

 「司令‼急報です‼」

 「遊撃部隊からか?」

 「はい‼」

 「それで、どうだと言ってきたのか?」

 「それが……」

 うん。これは嫌な予感しかしないな。遊撃部隊が出発してから1ヶ月ちょっと。でも2週間ほど前から連絡が取れていなかった。そこは度々あることだから問題ないが、一発目からこうなるとはな。

 「敵艦は数隻撃沈、他多数を大破させたそうです」

 「こちらの被害は?」

 「6隻撃沈され、他多数が大破した模様。このことで3隊は再編させるとのことです。この通信が届いたことで司令部全体が混乱していて、情報統制が間に合っていません」

 連合の侵攻情報は後方からしか出していないのだが……どこからか漏れているか、どっかが察知したんだろうな。あの人たちの計画に支障が出てきそうだな。

 「とりあえず再編させるということはまだ侵攻しようとし散るということだろう。やけくそになっていなければ良いが……副司令からは?」

 「はい。これで遊撃部隊の作戦は最後になるだろうと」

 そうだろうな。多分初っ端からこれでは次の作戦で大半がやられることもあるはずだ。

 「分かった。降下部隊の状況は?」

 「問題がいくつか見つかったため、発進はできない状況にあります」

 「そうか。降下部隊にもしかしたら遊撃部隊の生き残り も入れるかもしれない。それも視野に入れておいてくれ」

 「イエッサー!それでは失礼します」

 「うむ」



 「……」

『予定よりも上手くいっていないようだね。遊撃部隊は』

『損耗率がオリジンと同じぐらいではないか』

『2部隊に分けるのは失敗だったのだよ』

『これで降下部隊は成功するのかね?べテム君よ』

 「申し訳ありません」

 やっぱ怒られるよな……偉大なるこの作戦のためにわざわざこの僕を任命してもらったというのに申し訳ない。

『それで、勝算はあるのかね?』

 無くてもはいとしか言えないだろう。そのつもりだし。

 「あります」

『どのような作戦かね?』

『聞かせてもらおうじゃないか』


 「はい。遊撃部隊については部隊を再編させ、2部隊にして同時挟撃作戦を行うそうです」

『それで勝てるのかね?』

 「遊撃部隊は勝つために存在するものではありません。敵の戦力を削るのが主な目的です。」

『あくまで敵戦力を削るためということか』

 「はい。最終的に我ら降下部隊でオリジンを占拠いたします」

『そうだな。最終目標は我らがあそこに住めるようにと被験体の回収だからな』

『我らの目標のためにやりきってもらうぞ』

『聞いた話では敵の新型艦にだいぶやられているそうだが』

 「それについてはこちらにも対策がありますし、遊撃部隊にも策があるでしょう」

『それならば良いのだ』

『概ね同意しよう』

『我らの計画のために、頑張ってくれたまえ』

『それでは、通信を切ろう。後は任せた』

 「分かりました」


 ふぅ……しかし、ここまで進化するとはね。最初から衝撃的なことから始まっているが、欲を欲した結果がこれとはいかがなものか。

 「閣下。司令部にお越しください」

 「分かった。すぐ行く」


 司令部に行ってみると、そこは混乱していた。

 「状況は?」

 「閣下‼損害がひどいため、一部の船は物資が不足していて、応急措置しか出来ていないそうです」

 「そうか。副司令とつなげるか?」

 「分かりました。しばらくお待ち下さい」


 「閣下、申し訳ありません。このような結果となってしまって」

 「いや、良い」

 まあしゃあないだろうな。こっちの見立てが甘かったということだ。

 「それで、一応ざっくりと聞いたが、状況はどうなのだ?」

 「はい。状況はあまり良くありません。今使えるのは18隻だけです。兵装などが不足していて、大破などしている6隻から剥ぎ取ったりして、保たせています」

 18隻か……少ないな。

 「分かった。攻撃はどのようにするつもりだ?」

 「7隻で侵攻して、後ろから11隻で挟撃する予定です」

 「出来るのか?」

 「やります」

 そう言えばそれを最初にするってブルージェが言っていたような気がするのだが。

『最初に待ち伏せされていたせいで、不意打ちを食らって失敗しましたが今回は斥候も用いて調べるつもりですので、問題はないです』

 「そうか。まあ任せよう。私たちは色々と問題が発生してしまったから出発が遅れる。多分君たちが撤退した後に出発するから、あまり増援は期待しないでくれ。他の方面軍も今は手一杯で回せないそうだ」

『分かりました。最善を尽くします』

 たぶん、厳しいだろうな……



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 宗光(ネリネの訓練から抜粋して記載)



 全体訓練があったのだが、すごく怒られてしまった。

 理由はみんなもわかると思うのだが……とりあえず、全体での反省会が終わったあとに飛行隊だけで残って色々話した。その甲斐あってか、段々と改善が見られた。でもまだネリネ、母艦に支援してもらってのことだが。それでも、自分たちの撃墜率はだいぶ下がっているような気がする。

 そうそう、優木も飛行訓練を受けているらしく、成績を見てみたのだが、俺よりもいいじゃねぇか……自分は成績は1番のはずだが、優木は戦闘機を使いこなせている。あいつそういう系好きだからな。乗り物見るといちいち目を輝かせてフラぁ〜って見に行ってしまうからな。あれはやめてほしい。首根っこ掴んで止めるのも、いちいち探すのも面倒くさい。



 初めての実戦だった。最初にしては戦闘機も出てこなかったし、不意打ちだったから、イージーだった。最初に俺と沖広で出たのだが、エーデルワイスは両方の翼がもげていて、他もぼろぼろで今にも沈没しそうだった。とりあえず急いで他の飛行隊の人らにも連絡して敵を叩いたのだが、最後すげぇな……ネリネが突っ込んできて、そのまま翼で真っ二つに切りよった。誰だよこんなもん開発したのは……



 前回はまだ正式にネリネが艦の籍を入れたわけではなくて、扱いに困るが、今回はれっきとした任務だった。任務というのは哨戒任務と、優木の父さんからの調査依頼だ。まあ結果としては、黒だったし、自分も早岐を後ろに乗せてみていたから何となくだが、ちょっとだけ空間のズレがあった。……ような気がする。まあその後にあんなことになるとは予想もしなかったが。戻って他の4人に引き継いでしばらく休憩していたらいきなり敵が攻めて来た。だがしかし、俺たちは前回のように上手くいくはずもなく、ドッグファイトでは新地と貴志がやられてしまった。脱出したのは良いけど、こんな事ずっと続けていたらいつかは死人が出てしまうと思った戦いだった。ただ、その後に優木が来たのはいくらか助かったな。みんな落ち込んでいたり恐怖に晒された戦いだったから。練習にも付き合ってくれると言うし、少しは上達できれば良いのだが。



 練習に付き合ってくれるといっていたが、船の応急修理をしたらすぐに出港という形となってしまった。飛行隊の隊長たちとの共有アカウントを見てみると、他の船の被害は甚大らしく、俺たちは少ない方だったらしかった。だから戦力が幾分か低下しているらしく、比較的早く修理を終えた俺達はすぐに出ることとなった。いつもはDP艦隊はバックアップらしいが、あまりにも出現地点が異なったりして予測ができていないらしく、使えるものはすべて駆り出されている状況らしい。というわけで哨戒任務で待機していたのだが、すぐに出番は来た。優木曰く、すでに1隻やられて、何隻かは航行不能になっているらしい。そのうえ、敵は尚もこっちに突っ込んできているそうだ。

 でも突っ込んでくる船を止められず、6機もいるというのに1隻も撃沈できず、出てきた戦闘機達にも苦戦をしてしまった。

 ……まあ戦闘機が多かったのも問題だったが。それでもまあ被害が出なかったのは良かっただろう。母艦はボロボロだから、俺たちは守るためにあるだろうからそれは駄目だろうという意見もあるだろうが。それは自分でも思うし。そして僕らはまたもあまり活躍できなかったんだよな……


テスト終わった‼

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ