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No.030 応急修理

ネリネ、秒で修理されたんだって。

 艦長室に戻ってしばらくすると広海がやってきた。今回はちゃんとハッキングせずに入ってきてくれたよ……

 「艦長、さつきからです。ネリネは応急修理をするために、第5基地に向かうが、ドックには入らずさがみに行ってみてもらえとのことです」

 さがみ?そんな船あったっけ?

 「さがみは補給艦ですね。後は船の修理をする役割も兼ねているみたいです」

 「基地のドックは満杯なのか?」

 まあ僕らの船の被害が少ないこともあるのかもしれないが。


 「今回の被害状況は?」

 「左舷主砲1番が大破。他にもCIWSとミサイル発射管の一部に被害がでています。外装は右舷第3と第5ブロックに穴が空いて大破、左舷第2ブロックにかすり傷があって小破です」

 「最初にしては被害が少なかったほうなのかな?」

 「そうですね。あれだけを相手にしてこれぐらいの被害で済んでいるのはすごいかと」

 「まあ最後は1対1だったけどね……」

 「1隻撃沈もしましたよ?」

 あれは不意打ちでやったからだろう。

 「他の船はどうなんだ?」

 「最初に会敵したアメリカ地区の1隻が撃沈、もう1隻は大破。日本地区軍はながらが中破しました」

 「他の船は?」

 「小破している船がほとんどです」

 「意外と被害が少ないんだな」

 「でも他の地区では色々と私たちよりも被害があるそうで、装甲をいっぱい張り替えたり、主砲とかも根こそぎ交換する船が続出しているみたいです」

 おぉ〜ん……

 「だから、戦った船の中で私たちはまだ被害が少ない部類だそうです」

 「分かった」


『艦長さん。日本地区軍司令部より秘密通信です』

 え?なんだろう。

 「艦長室に繋いでくれ」

 「私は退出します」

 「すまん。頼むよ」

『お疲れ様。初陣にしてはよくやったようだね、優木』

 「ありがとう、お父さん」

 やっぱ父さんか。

『さて、本題だが送られてきた映像を見る限り、これはワープをしてやってきたというのかね?』

 「ワープというよりワームホールというものらしいです」

『時空のトンネルのようなものか』

 「はい。あと多分アメリカ地区のところに来たのもその方法だと思います」

『ストレンジャーはどうやって帰ったのか分かるか?』

 そう言えばどうしたんだろう?あの場所から消えなかったしな。

 「おそらくですけど、あそこの空間から消えなかったのでまだ地球圏に留まっている可能性があります」

『そうだろうな……あれで終わるはずもないし。分かった、ありがとう』

 「とりあえず後で担当の人と資料にまとめ上げるので、詳しいことはそこに書くつもりです」

『お願いする。修理が終わるまでは休めるから、みんなにも休ませておいてあげろよ?』

 「はい」

 その後も、近況や船の中の様子について質問されたり報告したりした。


『じゃあまた。でも僕もさつきが帰ってきたらそっちに乗り込むけどね』

 え?それって大丈夫なの?

『形式上はもう少し上の人がいるから。本来は最初から艦隊司令としての役割をこなさなければならないけど、事情が色々とあってね……』

 大変なんだろうな……

 「分かった。お父さんも頑張って」

『ああ、ありがとう』

 報告書、早めに作らんとだめだな。


 「艦長、もうすぐ担当の交代の時間です。一緒に行きましょう」

 広海か。

 「分かった。今行く」

 「ずっと待ってくれていたんか?」

 「はい。待っていました」

 なんか申し訳ないな。

 「後で艦長室に来てくれるか?」

 「……何するつもりですか?」

 何もしねぇわ。

 「さっき父さんから連絡が来てワームホールのことについて報告してたんだ。それで詳しいことを報告書にまとめあげんとだめなんだよ」

 「わかりました。一段落したらやりましょう」



 「みんなお疲れ様。交代の時間だよ」

 「艦長‼お疲れ様です‼」

 「優木、特に異常はないよ。たまにボロボロの船を追い抜く以外は」

 あぁ……というか牽引されているのにこっちのほうが早いねんな。ちなみに今はさつきが牽引をしてくれていて、エーデルワイスは哨戒任務に行ってくれている。


 「さつきから連絡、さがみとの合流まであと30分ちょっとの予定です」

 早くね?基地まで1時間以上はあるんだが。

 「さがみが動けるので他の船を修理しながらこっちに来てるそうです」

 「そうか。みんなの様子は?」

 「メカニック班は頑張っていますね。他はのんびりしています」

 メカニック班は戦闘後が修理とかで忙しいだろうからな。

 「分かった」

 修理中はどうしていたら良いんだろ?まあなんか指示があるだろ。

 「一応みんなに連絡してくれ」

 「艦長。メカニック班からです」

 「どうした?」

『艦長‼こっちはあと30分で2機は完全に修理できる‼』

 早えな⁉

 「ありがとう。あとの4機はどうだ?」

『パーツがなくて難しい。1機ぐらいはできるかもしれんが予備機のパーツも掻っ攫わんと駄目』

 「まあそこまでしなくても良いよ。もうちょっとで補給もできるはずだから」

『分かった。とりあえず2機は私たちでなんとかする』

 「頼む。白美」


 2時間で2機直せるのってすごいな。設備があるとはいえ。何かと動けるとは言えボロボロだったし。

 「とりあえず、一段落できるかなぁ……」



 「艦長、さつきとのレーザーコントロール解除。さがみとの接舷作業にかかります」

 「頼む」

 やっとか……

 「オートドッキング。ガイドビーコン及びレーザー受信。接舷完了」

 「有次、広海、お疲れ様。3人だけだと駄目だな?」

 「そうですね。次からはそうしたほうが良いでしょうね」

 「あ、さがみからです。こっちに来てくれって言ってます。さつきはそのまま基地に戻るそうです」

 「分かった。2人共後は頼む」

 「「了解!」」



 「ネリネ艦長、好井優木です。失礼します」

 「どうぞ〜」

 いつも思うんだが、宇宙軍の人って個性的な人が多いな。あまり規則が無いからかな?というかこんなところにいたらそうなるのか。

 「私は艦長の三井くるみ。とりあえず戦闘お疲れ様〜。船の外装と主砲についてはこっちでもう付け替える作業を始めたから」

 「ありがとうございます」

 「他に必要なことってある?」

 「えっと……戦闘機のパーツを多めにもらえませんか?2機分しか修理ができていなくて……」

 「分かった。ついでに私たちも修理するわよ〜」

 良いのかなぁ……まぁしてもらえるのならしてもらうか。

 「わかりました。お願いします」


 「じゃあ行くか」

 え?

 「いや、私もメカニックマンだし?」

 「船はどうするんですか?」

 「いや、副長がアーム操作するために船に残っているし大丈夫だよ。君も船ほったらかしてきているじゃん?」

 そういうものなのかなぁ?

 「さあ行くわよ」

 「これが新型艦かあ……まだきれいだね。この格納庫は画期的だねぇ」


 「白美!ちょっと来てくれ」

 「は〜い。……誰ですか?」

 「こちらはさがみ艦長の三井くるみさんだ。後ろはさがみの作業員だ。戦闘機のパーツを届けるついでに修理を手伝ってくれるんだって」

 「えっ‼ありがとうございます‼」

 「じゃあよろしくおねがいします」

 「あいよ〜」

 自分がいても仕方ないから専門の人に任せよう。やることはいっぱいあるし。



 「おかえりなさい、艦長」

 「こっちは何もないで」

 「ありがとう、有次、広海。……もうちょっとで交代の時間か」

 「そうやな。あと10分ちょっとか」

 「終わったら広海は僕のところへ来てくれ。白美にも交代の時間になるから何かあったらあかねに言ってくれって伝えといて」

 「……何しようと言うんですか」

 「女子を1人で呼んで……」

 何もしないわ馬鹿野郎。

 「分かってるだろ。報告書だよ。報告書」

 この後1時間位かけてワームホールと今回の戦闘についての報告書を頑張ってかいて送信した。

 ……それ以外は何もしていないぞ?やったら普通にこの世界から消されそう。

 あとはいつもどおり結衣から差し入れを貰ったりしたなぁ……美味かった。


最近たくさんの人に来てもらっています‼本当にありがとうございます‼これからも見てくだせぇ‼

そしていいねお願いします‼

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