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No.014 艦橋班で出かけよう‼ 中編

 前回、女子3人の服をコーディネートして男子4人で女子の服を買った優木たち。「じゃあ4人の服もついで出し見に行こうか?」という二葉の一言で、優木たちも服を買うこととなる。


なんか不穏な空気になってきた。

 

「いらっしゃいませ〜!いかがされました?」

「この男子たちの服を見繕ってほしいんですけど?」

「4人に合う服がいくつかほしいです」

「どうせなら格好良い服をいくつかコーディネートしてください。お金に関しては気にしなくて大丈夫です」


「は、はぁ……分かりました‼」


 店員さんは一瞬怪訝そうな顔をしていたけれど、流石は店員さん。すぐに営業スマイルで対応してくれる。うん、それは大切だ。ただ、どうも女子と男子との間の温度差が……僕等が着るのに何だこれは……



 というわけでされるがままに案内されて試着をし始めることに。3人で4人を見るため、あかねは有次、二葉は広と孝宏、そして僕は広海に見繕ってもらうこととなった。


「これなんかどうでしょうか?」

 渡されたのは青色のシャツとデニムだ。

「よくわからないから広海の好みで」

「良いんですか?」

「ああ。好きにしていいよ」

 自分にはよくわからんしな。


「ちょっと‼どっかいかないで‼」

「そんなに服着れるかよ‼」

 あかねグループは何と言うか……あかねと宗光を見ているような光景だな……

「あっちは大丈夫ですかね?」

「ああ。有次が宗光の代わりみたいであまり違和感がない」

「そうですか」

「二葉たちは問題なさそうだな」

「そうでしょうか?」

 いや、2人共二葉について行けてないな……

「次はこれを着てみてください」

「分かった」

 にしても上手いな。自分がかっこよく見えてしまう。

「じっとしていてください」

「はいすみません」

 ポーズを決めていたら怒られてしまった……


「何着くらい買う予定ですか?」

 どうしようか?お金は一応あるしな……

「広海が選んでくれたやつ2,3点ぐらいかな?」

「じゃあ2着選びます。あとは自分の中でいいと思ったもの選んでください」

「広海が全部選んでよ……」

「私はもうこれが1番いいと思うのでこれを私のお金で払わせてもらいます」

 払うって……

「そんなの悪いよ……」

「いえ、私達も払ってもらいましたし、これくらいはさせてください」

 それだと払った意味ないと思うが?

「えぇ……」

「お願いします」

 頼むものではないと思うがな……どちらかと言えば僕が頼むと思うが。

「じゃあありがたく払ってもらうとするか。」

「ありがとうございます‼その服今日来てくださいね?」

「分かった。じゃあ買うか」

「はい」

 というわけで、自分の分を3着分買った。1着は最初に広海が勧めてきてくれたものを買ってくれた。ありがたい。



「あとの2組はまだまだ終わらなさそうだね?」

「そうですね。……どこか行きますか?」

「行きたい所あるか?」

「まぁありますが……」

「じゃあそこに行くか」

「いやでも個人的にですし」

「いいじゃない。ついて行くよ。みんなに言ってから行くか」

「すみません。ありがとうございます」

 というわけであの嵐に突入して言わんとあかんのか……

「じゃあ皆先行っておくから‼」

「分かった。終わったら連絡するよ!」


「……これ終わるのか?」

「絶対終わらんぞこれ‼」

「頑張って最高の服に仕上げてもらえよ?有次?」

「お揃いの色でデートかよお前ら‼」

 ちゃうわ。と言うか本当だな……ワザとか?というわけで色々言われながらも店を出た。


「それでどこ行きたいの?」

「アニメショップと電気屋さん」

「よし、じゃあ行くか」

「ここから真反対にあるけど、2つとも近くにあるから意外と早く終わると思う」

「分かった。僕もアニメショップには用事があるしゆっくりしてていいよ」

 というわけでまずは電気屋に付いていくことにした。


「何買うの?」

「ネリネに付けるシステム類」

「ドウイウコト?」

 ていうかそんなもの勝手につけていいものなの?

「最初からそんなもの付ける人はいないでしょうね」

「まあ、ぶっ壊れたりせずに自分たちにとって有益なものになるんだったら何してもいいよ」

「そんなこと言って良いんですか?」

 自分にとっては古いものも使えなくなるまで大切にしつつ、新しいものも積極的に取り入れたり作ったりするのが好きだからなぁ……まあ欲が深いかもしれんが。


 自分的には他人に迷惑をかけずに自分で責任を持てるのであれば何してもいいと思っている。だから、前に白美に新しいもの作ってもいいよと言ったのは自分なりのモットーがあるからだ。まあ他人に迷惑を掛けなければいいは自分に被害があまり及ばないようにしてほしいなという意味もあるが。何かあったら自分も責任取るつもりだけどね。

「じゃあ何かあれば艦長の責任ということで」

「うん。それを回避してもらいつつ、やってほしいという僕の意図を聞いていたかい?」

「多分問題ない範囲だと思います。今はシステム上の問題があるので解決しようとしているんです」

「良くなる方向になれるように頼む」


 そういえば……

「なあ、AIを可視化することって出来ないか?」

「どういうことですか?」

 自分は一端のアニオタだ。そこで考えたのだが今のままだとAIの回答は端末の中で文字となって出てくるだけだ。これだと、全ての船の中を管理してくれて提案などもしてある種の知性体のようなものなのに親身になりにくい。そこで、AIをホログラムを活用して3D で浮き上がらせることで会話も出来たりして親しみやすくなるのではないのかと。


「……それは良さそうですね。ただシステムとかを頑張らなければいけないですし、立体に移すための機器も作らなければいけないですし……」

「システムに関してはシステム班の早岐さんと一緒に頑張ればさほど問題ではないか?プログラミング技術もあるし、ハッキングぐらい簡単にできる能力も持ち合わせているみたいだし」

「私のほうが有能ですけどね」

 そこは押し通すのか。

「そうだね。機械に関してはメカニック班に僕から頼んでおくよ」

「お願いします。それでキャラクターはどうしますか?」

「どうしよう?」

 マジでどうしよう?誰に書いてもらおうか?


「……後で考えようか」

「艦長が書けば良いんじゃないですか?」

「考えておこう」

 というわけで必要な資材を広海が買ったあと、目的のアニメショップへ向かっている最中だった。



『優木、今どこにいる⁉』

 有次が焦った声で通話をしてきた。

「どこって、広海と一緒に歩いているが?」

『あかねを見なかったか?』

 何かあったのか⁉

『いや、俺が途中でトイレに行ったんだが、あかねが逃げるんじゃないかとトイレの前までついてきたんだ』

 どれだけ疑われているんだよ有次……

『でも出てきたらあかねがいなくて……服屋に帰ってもまだ帰ってないと言われて周りの人に聞いてみたんよ』

 よく聞けたな。

『それどころじゃないからね。そしたら何人かの悪そうな男たちに強引に連れて行かれたっぽくて……』

「エッ⁉」

 連れて行かれた⁉よほどたちの悪いやつなんかな?

『多分そうだと思う』

「とりあえず急いでそっちに向かう」

『お願いします』

「広海、聞いたとおりだ。急いで戻ろう」

「……うん」



「有次‼あかね以外は全員いるか?」

 現場について見ると、あたりが騒然としていて、警備の人も来ているのが見えた。

「いや、広が飛び出していった……孝宏が事情を説明している」

「あかねは通話には出ていないんだな?」

「ああ。……すまん俺が色々言っていたせいで」

「まあそれはおいおいで。……どうやって探すか?」

「多分そこまで遠くにはいっていないはず」

 かなぁ?

「広に連絡してみるか」

「今どこだ?広」

『艦長‼とりあえず悪そうな人を見つけて、なんかバカでかいケースがあるんでそこにいそうです‼』

「位置情報送ってくれ。僕等も向かう。何かあったら言ってくれ」

『分かりました‼』

 よし、これで追うことができる。あれ?場所がわかったあとはどうしよう……考えてねぇ……ま、長岡さん呼べばいいか。

「あかね大丈夫かな?」

「まだ大丈夫だと思う」


『艦長‼あいつら車に乗っていこうとしてます‼』

 まずい!

「すぐタクシーで追ってくれ‼後で追いつく‼」

「分かりました‼」

「とりあえず、孝宏は警備の人と話しているから、警察の人と二葉と広海と一緒に長岡さんに救援を求めてくれ。有次は僕と一緒に広を追うぞ!」

「了解‼」

「分かりました!長岡さんが来たら僕等も向かいます‼」

「頼む」


「優木。私も行かせて」

 そう言ってきたのは広海だ。でも突入するだろうから危険だしな。

「だめだ。危険だ」

「あんたたち子供だけだと危険だ‼警察が来てからにしろ‼」

 そう言ってきたのは警備の人だ。でもなぁ……

「危険なことはしないつもりでいます‼今逃せばもっとわからなくなる‼」

「私はハッキングとか出来ます‼必要になるかもしれないですし、連れて行ってください!」

「優木。そこまで言うんだったら良いんじゃないか?俺は連れて行っていいと思うぞ」

 まあ良いか……

「分かった。じゃあ3人で追う。2人は頼んだぞ?」

「任されました」

「気をつけてくださいね⁉」

 よし、行くか。というわけでタクシーに飛び乗って、広の位置情報を頼りに進むことにした。

「広海、あかねの端末にアクセスできないか?」

「やってみる」

「広に通信するか?」

「しましょう」

 広に聞くとどうやら廃墟となった工場に連れて行ったそうだ。人数は5人。意外と少ないな……ただどうやらセキュリティに関してはしっかりしているようで、曰く廃墟に似せたとんでもない基地かもしれないとのことだ。


「……広海連れてきてよかったな」

 そんなこんなで目的の場所までやってきた。


評価ありがとうございます‼これからも頑張ってまいります‼

……皆さんは警察が来るまで待機してくださいね???(そもそもこんな現場に出くわす方がよっぽどだろう……)

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