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36.学校にて

 学校に登校して俺はお昼休みが楽しみで楽しみでしょうがなかった。だって、聖のサキュバス姿がついに見れるのだ。あのあと帰宅した俺にお礼と共に、お昼にお願いを聞いてあげるわという連絡が来たのである。うおおおおー!! ラブコメみたいなイベントきたーーー!! 俺にだけ見せる特別な恰好ってやばいよな。しかもエロい格好である。昨日から楽しみで寝不足なんだよな。



「おはよう、妻田、何を気持ち悪い笑みをしているんだい?」

「おはよう、中村。ラブコメに選ばれなかった弱者よ、相変わらず辛気臭い顔をしているな」

「朝っぱらから喧嘩を売っているのかい? ぶっ殺すよ!! そういえばさ、サキュバス召喚をするって言ってた話はどうなったんだい?」



 遅れてやってきた中村といつものように話しているとサキュバス召喚の事を聞かれてどう答えようか悩む。そういや、中村にはサキュバスを召喚して彼女を作る!! と言ってからそのことに関しては何もふれてなかったな……



「サキュバスって最近流行ってるのかな? 五月雨とかそういうの苦手なのに最近色々調べてるんだよね。エッチなイラスト出てきて顔を真赤にして悲鳴をあげたりもしてたんだけどどうしたんだろうね」

「え? あいつも調べてんの? そういや、色々気にしてたな……」



 そういえばサキュバス召喚についてやたら聞いてきたよな……あいつもあいつで何かサキュバスに思う事があるんだろうか。



「ちなみにさ、クラスメイトがサキュバスとかだったらどうする?」

「え? もちろんエッチな事をお願いするに決まってるじゃないか!! 吉田さんとかサキュバスっぽいよね!!」

「確かにあの体でサキュバスなら納得だな!! うおおお、なんか想像するだけで興奮してきたぞ」

「まあ、サキュバスが相手だと君が望むラブコメっていうよりもエロ漫画みたいになりそうだけどね……ああ、でも、黒川さんはサキュバスとか似合わなそうだよねー華奢だし……」

「え……ああ、そうだな。まあ、確かに黒川は似合わなそうだよな……」

「朝からそういう話はしないほうがいいと思うわよ、そんなんだからモテないんじゃないかしら」



 俺と中村がくだらない話で盛り上がっていると背後から氷のように冷たい声が聞こえてきた。俺は聞きなれた声に冷や汗を垂らしながら振り向くと無表情の聖が冷たい目で俺を見つめていた。



「その……おはよう、黒川」

「おはよう、サキュバスの似合わない黒川聖よ」



 そう言い残して、彼女はさっさと自分の席に行ってしまった。怒ってるぅぅぅぅぅ、でも、サキュバスとは思われたくないからいいんじゃないかな? もしかして、体系云々の事を聞かれたのか?でもあそこで聖はサキュバスなんだぜって言うわけにはいかないだろ? 



「ふふ、ちょうど黒川さんがいたのが見えたからね、君にだけラブコメなんてさせないよ」

「お前わざとかよぉぉぉ、マジで足を引っ張る事しかしねーな!!」

「うるさい、君だけ幸せになんてさせるものかよ!!」


 俺と中村が口喧嘩をしていると、チャイムが鳴ってしまった。そのタイミングでスマホが鳴っていたので確認すると聖から連絡が来ていた。



『バーカ』



 怒ってるかなとおもい彼女の方を向くとちょうど目が合い、無表情のまま舌をべーっと出された。やっべえ、普通に可愛いな。本気で怒ってはいないようである。俺は少し得した気分で授業をすごすのであった。


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