出会いーフラクの回ー
とある日のこと、いつものように部室へ向かう南、部室の前で2人が先に到着していた。
南「おや?どうしました?」
真「これだよ」
南「水道工事のため……入室禁止?」
空「そうなんだよ!中にお宝本入れっぱなしなのに!」
南「部室を私物の置き場にしないで下さいよ!」
☆
源先生に確認をする3人、先生は困った表情のまま軽く唸る。
源「工事は明日には終わるから、今日は休みにしましょ」
源先生に言われるがまま、3人は職員室を出るが、真と空は納得していなかった。
真「我々の活動が1日でも途切れるなどあり得ない」
空「何処か……いい場所はないものか」
南「ならたまには勉強でもしましょうよ。ほら、近い内に小テストもありますし……」
真「空の家に行こう!」
空「いいね!」
南「……おい」
☆
急な展開ながら、空の家へと遊びにやって来た3人。空の家に来るのは初めての真と南、外見はごく一般的な家、そこに空が先に家へと入る。
空「ただいま」
??「今日は早いんだ。おかえり」
誰かの声が帰ってきた。
女性の声だった。少しドギマギする真と南、空の身体を避けて覗くと、エプロンをした女性が見えた。
??「友達?」
空「まあね」
真・南「お邪魔します!」
空とは幼馴染だが、家に来たのは初めての事で、そこにいる女性に真がやたらと興奮していた。
真「(スレンダーだが……いいじゃないか!)」
小声で南に呟くと、二本指を真の目に刺す南。
真「うぉんうぉん!?」
南「やれやれ……」
☆
空「義理の姉なんだ。フラクさんて言うんだ。まあ……そゆことだよ」
真「なるほど……そゆことか!」
南「(いや、どゆことだよ……)」
フ「ふふ、よろしくね」
真「こちらそこ!俺、真!」
南「南と申します」
2人が紹介を終えると、フラクは何かを思い出したかのように慌てだした。
フ「もうこんな時間!ごめん、買い物行くね!スーパー安売り始まるから!」
フラクは直ぐに家を出た。
南「一生懸命に家事のお手伝いをするとは、毎日大変なのです……ね!?」
☆
振り向くとそこには、パンツを被る真と空の姿がいた。
空「ディモールト!よし!」
真「yes!yes!yes!」
南「おいおいおいおい!!!2人と、何を!?」
誰かのパンツを被っていた。いや、察した南。空いている隣の部屋を見る限り女性の部屋で間違いなかった。つまりそこは、フラクの部屋で間違いなかった。
南「空!あなた自分の姉でしょうが!?」
空「義理だから良いかなって……てへっ☆」
真「友達の姉だから良いかなって……ピポっ☆」
南「その擬音が初耳なのですけど!?」
??「……空、貴様……」
3人「!?」
☆
謎のシルエットに包まれた男の影。彼は空が知るある人物だった。
??「貴様……何をしている?」
空「Mr.エツハシ!?何故あなたがここに!?」
彼の名前はMr.エツハシ。簡潔に言えば空の父親であった。
Mr.「貴様がそんな呼び方をするからナレーションまでMr.エツハシになっているではないか!!」
真「め、メタいこと言うなぁ〜」
空「てか父さん、何でこんな時間に?」
Mr.「随分なご挨拶だな空。たまたま定時に来ただけのことよ。そしてお友達と随分なことしているじゃないか……みな、死ぬ覚悟はできるな?」
南「あれ?私も含まれてる感じ!?」
Mr.「友人の貴様も同類、よって……死、あるのみ」
真「オワタ\( ˆoˆ )/」
空「もしかしてオラオラですかぁ!?」
南「YES! YES! YES! "OH MY GOD"」
Mr.「オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」
3人は星となり、そして北斗七星に輝く存在になっているとは、買い物中のフラクは知る由もなかった。