【特別編】サンタ大作戦?子供に経験値
真「ついにこの時季がきたか……」
空「ああ……」
南
3人 (南を除く)は迷っていた。 もうすぐ クリスマス。 いつも刺激を求めている彼らにとってそのイベントは、見過ごすことのできない大舞台。年に一度自らやってくるビッグチャンスをいかに有意義に過ごすか。こたつに入り、 みかんを食べ漁りながらその会議は繰り広げられていた。
南「去年のあれはインパクトありましたね……」
真「あははは。近所のひとみちゃんなんて、『サンタさんなんてキライ』って大泣きしてたもんなぁ」
空「でも酷くね? 空達、企画側なのに」
彼らの言う去年の催しとは、 近所の人との交流を図るべく、なまはげをイメージした 企画となっていた。
具体的には扉からは入らず、壁を破壊しながら「メリークリスマス! 悪い子はいねぇが!!」と叫びながら家に侵入。プレゼントを置いてクリスマスムード真っ只中の家を更に盛り上げてから撤収するものだった。
が、 そのアグレッシブなまでの行動力と、子供達に与える刺激から、親御さんたちには暫くの間、出禁まで言い渡されたのである。ついでに壁の弁償も言い渡された(親がさんざん謝って解決したが)。
真「なぁ! プレゼントだって用意したんだから【自主規制】くらいやらせてくれたっていいじゃんよ!」
南「そのプレゼントが安っぽい『貴方の先っちょうまい棒』では喜ぶお子さんなんていません。
大体、年端もいかない娘の貞操を易々と売る親がいたら逆に顔を見てみたいですよ……」
空「じゃあどうすればヤらせてくれるんだよ」
南「まずはその性に忠実な神経をどうにかしなさい。
ですが……そうですね。プレゼントを置くだけ、ならサンタらしくて良いかもしれませんよ」
弁償を回避し、なおかつ良い思い出(という名のプレゼント)だけを向こうに与える確かにそれなら、お互い悪い思いをせずにクリスマスを過ごす事が出来る。
真「それだ! 南!!」
空「あくまで良い印象だけを残すんだね!! いつかの未来に簡単にヤらせてもらうために!!」
南の考えを採用した空、真。最終的な方向性に難がある気もするが。
空「じゃあさ。プレゼントを送る先は将来有望な子に絞って……」
真「いいねぇいいねぇ。3丁目の環ちゃん。今は小学生だけど絶対グラマラスになるってアレ!! 【自主規制】出来る日が今から楽しみだ!!」
南(本当にクリスマスの趣旨をわかっているのでしょうか?)
大掛かりな計画が着々と進められる────
そしてクリスマス当日。午前0時───
大きなそりにプレゼントの入った白い袋を積み込み、ゼーゼーと息を切らしながら、それを引っ張る、黒い服にサングラス・マスク・帽子の姿の3人。子供が見れば泣くだろう。子供の夢を真っ向から破壊しているのだから。それでも3人は夢を、プレゼントを届けるべく、汗を流しながらソリを引く。
南「(ゼエ、ゼエ……)こ、こんなに用意する必要あったんですか?」
空「未来への投資に無駄は無いんだよ! 多分」
真「将来、あげたプレゼントを使って【自主規制】する関係になるかもしれないんだ。ウハウハだろ?」
南「いえ、全然」
真「親御さんも寝てる今がチャンスだ。ピッキングは俺が。窓から侵入して、ブツを置いたらさっさとズラかるぞ」
南「言い方が犯罪者でしかありませんよ……?」
空「細けぇこたぁいいんだよ!!」
南「気にしないとマズイ展開でしょうが、これ!」
こうして彼らはかつてのクラスメイトの女子 。もしくは知人の女の子。たまたま知り合った近所のまだ小さな子の家にピッキングをして侵入し次々とプレゼントを置く計画を開始した!!
【暫くはBGMと、南・真のやり取りをお楽しみください】
♪振れよ腰を 獣のように♪
真「まだ幼稚園のキミには……可愛いオモチャを」
南「ボールがオモチャと?」
♪×の中を 鋭く早く♪
真「活発なキミには……元気なままでいてほしい」
南「元気な子に精力剤をあげる意味は?」
♪白い液を 体に塗れば♪
真「クラスでも比較的おとなしかったね……たまには明るい笑顔、見てみたいな」
南「バイブで笑顔になると?」
♪背徳満載 濡れ場になるよ(hooo!)♪
真「勝ち気なキミには……これだ」
南「鞭と勝ち気に何の共通性が?」
♪ジングルベル ジングルベル 今日もイク♪
真「知ってたよ……意外と、ボインな事」
南「ブラジャーのサイズまで……どこまで最低なんですか」
♪腰のリズムに 愛のダンス舞う♪
真「将来の夢はお嫁さん……可愛いね」
南「待ってください。それ、ただのローション……」
♪ジングルベル ジングルベル 揉みしだく♪
真「料理上手って聞いたよ……裸エプロン、似合うなきっと」
南「なぜ服を着ないと断言できるのです?」
♪部屋に家中に 響きながら♪
真「警察になりたいって。がんばって……将来は俺達のハートのスピード違反を捕まえてほしいな」
南「うまいこと言ってますが、まだ小学生の子に手錠をプレゼントする意味は?」
彼らが必死に貯めたバイト代を使って用意したプレゼント達は彼女らの枕元にちょこんと置かれ た。あとは翌朝、ドキドキしながら開けてもらうのを待つことだろう。
メリークリスマス。3人のサンタたちの想いと共に────
そして朝になり……
空の義理の姉であるフラクは、回覧板を受け取りながらニコニコと話していた。
フラク「こんな朝早くから回覧板なんて、珍しいですね」
近所さん「そうなのよ。なぁんか、悪質なイタズラがあったって……クリスマスなのにねぇ」
最初は笑顔で対応していた彼女だったが話を聞くにつれ、徐々に表情が曇る。近所の股下さんが帰るのを見計らい、その回覧板の中身を覗くと…………
3人は2階で 昨夜の慈善行動について語り合っていた。
真「誰も傷つけず、プレゼントだけ置いて立ち去る! なんか、クールな大人って感じがするねぇ」
南「どこがクールですか。ローション、ボール、バイブ、ブラジャー、精力剤…………明らかにセクハラでしょう!」
真「チッチッ、甘いなぁ南ぃ。これであの子達が性に目覚めて、くれたら俺達にもチャンスが……うへへへへ」
空「でも真のピッキング、本当にスゴいよ! きちんと元通りに鍵も戻せたし!」
真「フフン、日頃の訓練の賜物さ☆」
南「どうして犯罪方面の技術にばかり特化してゆくのですか……大体(バァァアアアアンッッ!!!)
武勇伝が熱くなる中、前触れもなく 扉が 文字通り倒された。視線を向けるとそこには、冷たい空気を纏った義理の姉の姿。彼女が無言で突きつけた回覧板には大きく、こう書かれていた。
『新手のセクハラか?聖夜の夜に不法侵入。
卑猥な物品を枕元に』
真「お! もう出回ったの? ちょwwおまwww有名人じゃんwww」
空「あ! それ知ってる!! いやぁ、言われてみたかったんだよね」
南「2人とも、今はそれどころじゃ……」
フラク「……やっぱり3人だったんだ」
その低く、冷たく、それでいて突き刺すような声に3人はピタリと固まってしまった。
何を根拠にか、今回のは去年と違いノープロブレムと認識していたらしく(南を除く)、まさかこうしてフラクが迫ってくる未来が待っていようとは思いもよらなかったのであろう(南を除く)。
フラク「3人とも……ちょっとお説教が必要だね」
【ここからは真が書いたジングルベルをBGMにお楽しみください】
♪
走れ足よ 命をかけて
家の中を 必死に駆ける
義理の姉に 捕まれば
鮮血彩る 祭りになるよ(hooo!!)
ジングルベル ジングルベル 骨が鳴る
拳のリズムに 断末魔が舞う
ジングルベル ジングルベル 仲間と逝く
今日の結末は 阿鼻叫喚
♪
血みどろになった3人の遺体は飾りとして街のツリーに逆さに吊るされていた。
メリークリスマス!!




