プロローグ
初投稿です。皆様の暇つぶしになれば幸いです。
仕事なんてしたくない! 一日中ずーっと、やりたい事だけやって過ごしたい!
誰もが一度は思った事だろう。
でも、そんな事は許される訳はなく、人は生きるために働くしかなかった。ほんの少し昔までは。
二十一世紀初頭、様々な分野で機械化が進んでいき、遂に機械が機械を生むようになる。そうなると、人間の手は完全に必要とされなくなった。仕事を失う事に多少の反発はあったものの衣食住は保証されている為、大きな問題にはならなかった。
それより大きな問題が人間にはあったからだ。このまま人間が非効率な仕事を続けると資源が枯渇し数十年後には絶滅するという問題が。
これより、人は人生を自由に過ごす事となる……、はずだった。
人が仕事をしなくなってから数年後、問題が発生した。それは出生率の低下と自殺者の増加である。
人口コントロール用の機械はこの問題を解決すべく、直ちに調査を開始した。結果は人生から『負荷』が失われた事。
このままでは人類は絶滅してしまう、しかしまた仕事をさせても同じ結果になってしまう。
そうだ、それなら仮想空間(別のところ)で仕事をさせよう。
こうして、人間は再び仕事を取り戻した。
『 仕事を始めますか?』