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マッチ箱殺人事件  作者: 松永 幸治
2章 奇解
9/16

情報

私と涸沢が疑問と不安に苛まれたのは、12時を回ったころだった。そろそろ警察が到着してもいいはずだ。


この旅館は我々2人で徹底的に検めた。新たに得たヒントは次のものだった。


・ジスルフィラムアルコール反応が、極度の体調不良を引き起こすという真実。


・ヨードや硫黄の香りの強いスコッチウイスキー、「オクトモア」を浅香は好んで嗜んでいた。


・香奈の遺体に、手荷物やアクセサリー類が無かった。つまり、携帯電話ももっていなかった。


・香奈の遺体は燃えている時間はそれ程長くなかったかと思うが、目も当てられないぐらいに燃えていた。マッチ一本とガソリンでここまで燃えるものだろうか…。


・西島の遺体だが、血管の収縮具合や死後硬直の状態、そしてマッチ棒の燃えかすと照合すると、彼は一酸化中毒死する前に息絶えていたものらしい。

つまり犯人はわざわざマッチ棒を使って、犯行したと思わせたがっている可能性がある。


・書斎の本棚に、彼の極めてお気に入りの推理小説のなかに「リトルマーメイド殺人事件」があった。

此れはミステリー風のタイトルではあるが、実際にはラブロマンスの最近の流行り本である。

(僕にはこれがヒントになるのかわからないが、涸沢は注目していたようだ。)


以上が新しく出てきた情報だ。残留組は有意義な調査ができたように思う。

だが…


「もう調査は必要あるまい。後は警察と梶たちを待つのみだ。」


と、涸沢は私以上にご満悦だ。


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