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マッチ箱殺人事件  作者: 松永 幸治
一章 侵食
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第二の犠牲者

僕らはすぐ車のもとへ急行したが、どうやら車の下に爆発物を置いたものらしく、衝撃で車は転がっていった。


山路を走るためのものだったので、とても丈夫そうな車だったがあっけなく燃え盛り、そばにある谷底へおちていった。


僕は随分ぞっとしたものだが、車のあった場所には、マッチ箱が落ちていた。火元はやはりマッチのようだ。


涸沢は、突然走り出した。今尚谷底で燃えている車の元へ向かうらしい。

続いて桜井も走っていったので、やむを得ないといった雰囲気で進藤も走った。


僕も向かおうかと思ったが、田辺が心配なのでやめた。

西島は向かう途中で転んだらしく、船橋に止められ女将が薬箱をもってきていた。


「何が起こってるんだ?車がないと、まさか下山できないのか?香奈はいったいどうなったんだ?」


田辺は混乱していた。


「ご安心ください。車がなくとも、少々骨は折れますが、下山はできます。

もともと車が通る路があるので、それほど荒いものではないのです。


もっとも、この路も浅香様が整備させたものですので、他の車が通ることはありませんが…」


僕はここで、ある疑問を抱いた。

今更ではあるが、浅香は「いつ」こんなに莫大なお金を手に入れたんだ?


「船橋さん、この旅館はいつから?」


「ちょうど、2年ほど前でございます。

とは言いましても、整理整頓に時間が掛かりました所以、私と村上、それから大工さんの豪華な詰所となっておりました。

漸く、完璧な状態が整ったため、最初のお客様はぜひ読書倶楽部の皆様に、というのが浅香様のご要望でございました。」


というと、少なくとも2年前には浅香は宝くじを当てていた…。

僕は田辺に向き直った。


「田辺、教えてくれ、浅香の母はいつ死んだんだ?」

「確か、3年ほど前だ。そう聞いてる。」


思ったより時系列は以前から整っているらしい。

これは、涸沢にも後で話す必要があるだろう…。



暫くして涸沢達は衝撃的な事実とともに帰ってきた。

車の中に、女性らしき遺体が発見が発見されたらしい。

田辺の、慟哭が響いた。

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