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エピローグ
まさに悲劇としか言いようのない事件は、私と涸沢と田辺が下山する事で解決の日の目を見た。
もちろんのちに警察の調査がはいったが、進藤の死体はとうとう、みつからなかった。
涸沢との別れ際、読書倶楽部の生き残りとしてまたのみにでもいかないか?と皮肉めいて訪ねてみた。返事は意外なもので、
「僕は今趣味がこうじて探偵事務所を設立中なんだ。
次会うときは僕の事を「涸沢探偵」と読んでくれれば、いつでもその責任を全うして君に会いにいくよ、桜井部長。」
とのことだった。未来の妻に浮気の嫌疑をかけねばならなくなったら、この名探偵の元へ相談にいこうと思う




