教え方が悪いのでは?
お久しぶりです
リハビリなので文字数が少ないです
「さあセリカ。 私の魔法を習得するために何が必要だと思う?」
「うーん」
先程のレイラの魔法について考察する。
明らかに着弾したはずだったのに、レイラは僕の背後に立っていた。
考えられるのは瞬間移動だが……なんだか違うような気もする。
「ふふふ。 ヒントをあげよう。 この魔法の名前は《真実の眼》。 つまりは魔眼さ」
そう口にするレイラの瞳は血を濁したような赤色に染まっていた。
「となると……にわかには信じがたいですが……」
「……何か分かったようだね? 聞かせてもらおうか」
レイラに促されて僕は口を開いた。
「未来予知……ですか?」
「ほう……悪くない考察だ」
肯定も否定もせずにレイラは不敵な笑みを浮かべた。
「それで……あってるんですか?」
「いいや。 悪くはないが間違っているね」
「……むぅ」
どうやら間違っていたようだ。
「だったら正解を教えてください」
「……? それでは意味が無いだろう? セリカ自身が考えるんだ」
「……へ?」
いやいやそれはないだろう。
少しもヒントを与えられていない状態でレイラのオリジナル魔法を習得しろだなんて無理な話だ。
「ちなみにですが。 ご主人様はどうしてこの魔法を習得せずにレイラ様のもとを離れたのでしょうか?」
「まぁもともと魔法のセンスが無かったってのもあるが……叩き込もうとした前日に何を勘付いたのか逃げやがってな。 まぁセリカなら大丈夫だ。 私が保証する」
「へぇ……」
おそらくレイラの教え方が悪かったのだろう。
そうとしか考えられない。
だがしかし……これを習得できれば間違いなく僕の力となるはず……。
「不安か? 私に任せろ。 ちゃんと教えてやるよ」
「はぁ……分かりました。 では信頼します」
こうして僕の地獄の日々が始まったのだった。




