苦笑い
7話目です!
読んでくださりありがとうございます!
俺は魔獣に飲み込まれてアリーとベンおじいさんと
ミックさん、そして騎士の方々に助けてもらって
数時間後、俺は家のベッドの上にいる。
騎士の方々に馬に乗せてもらい
家まで送ってくれたのだ。
母と父は事情を聞いたら
驚いていた。
それからお風呂に入り、
臭い匂いを落として、
風呂に入っている間に村のお医者さんに来てもらい、
ベッドで診察を受けて、
今終わったというところだ。
一応体には、異常はないらしいが
魔獣の胃液が口の中に入ったので薬を調合してもらった。
薬の時間になったので、薬を飲む。
粉薬でかなり苦い。
だが病気を治すためにだから仕方ない。
苦い薬を、水で一気に流し込む。
ふうっと、薬を飲み終わったとき
ドアからコンコンとノックの音がした。
「やっほー!マルクス!調子どう??」
とアリーがお見舞いに来たようだ。
アリーの後ろには村まで
馬に乗せてくれた騎士の人
3人が部屋に入ってきた。
「一応体に異常はないみたい。薬を飲んで
安静にしとけってさ。」
アリーに、今の調子を伝える。
「マルクスくん、本当にすまない。
私達のせいで君とアリーさんを危険な目に
合わせてしまった。本当にすまない。」
と騎士の3人が頭を下げる。
どうやら森の近くで魔獣の討伐をしていたらしい。
本来なら村人たちに、森に近づかないように
伝令を伝えて、それから魔獣の討伐を
するらしいのだが伝令が途中で
魔獣に襲われたため、村に伝令が来なかったようだ。
また、俺たちが水球飛ばしをしていた湖より
離れた所で魔獣を討伐していたらしいが、
魔獣の数がかなり多かったらしく。
魔獣が別の方向に逃げたことも、確認できて
いなかったそうだ。その逃げ出した魔獣が
俺とアリーを襲ったということらしい。
「気にしないでください。こうやって生きてるのも騎士のみなさんのおかげですから、こちらこそ
助けてくださってありがとうございます。」と
お礼を述べた。
しかし50代くらいの騎士が首を横に振る。
「いやいや、私達は村まで2人を運んだくらいだ。
お礼ならアリーさんに伝えてくれ。
アリーさんと木こりの2人が魔獣のお腹から
君を救出したのだ。」と50代の騎士が言う。
「それは聞いていませんでした。
アリー本当にありがとう。おかげで助かったよ」と
アリーにお礼を伝える。
「ううん。マルクスこそありがとう。
私を庇ってくれて。本当に感謝しかないよ」と
アリーは涙目になりながら、お礼を伝えてきた。
「そういえばあなた方の名前はなんですか?」
マルクスは、騎士の方々に質問した。
「申し遅れた。私の名はガイア=ドルバール。
ジョイア王国の護衛騎士団の団長をしている。」
「俺の名前はビルド=マイル。回復班の隊長を
している。」と濃ゆい茶髪を短髪にしている男性だ。
「私の名前はナーサ=ペレット。回復班よ。」と
亜麻色の髪を腰まで伸ばして赤い髪紐を
後ろ髪の先で結んでいる美女だ。
順番に挨拶をしてもらい、名前を把握する。
「マルクスくん、アリーさん本当に
申し訳ないことをした。何かお詫びをしたい。
私にできることがあれば、何でも伝えて欲しい。」
とガイアさんは
もう一度、頭を下げた。
「そんな!村まで馬に乗せてもらったのに
そこまでしなくて大丈夫ですよ!」と
ガイアさんに伝えるが、
「いや!ドルバール家の者としてぜひ
お詫びさせて欲しい!!」と
ガイアさんも譲る気はないようだ。
「マルクスー。どうする?」
アリーも困った表情をしていた。
お詫びか〜もう助けてもらっただけで
充分なんだがこのままして欲しいことを
言わないとガイアさんも引き下がらないだろう。
少し考える。
「ガイアさん。ガイアさんの名前って
ガイア=ドルバールですよね??」
俺は、ガイアさんに質問する。
「そうだよ。私の名はガイア=ドルバールだが」
名前が間違っていないことを確認する。
「もしかして、王立ドルバール付与術学園と
何か関係がありますか?」と
再度質問をする。さっきドルバールと
言っていたが、
もしかしてドルバール付与術学園
と関係している可能性があるんじゃないかと
思った。
「そうだよ。私の曽祖父が建てた学園だ。
今は、私の兄が校長をやっている。」
思っていたことが的中して驚いた。
「だとしたら、無茶なお願いがあるのですが
アリーを王立ドルバール付与術学園に
入れるようにすることはできますか??」
とかなり無茶な要求をした。
これでアリーがドルバールに入れるなら
願ったり叶ったりだ。するとアリーは
「なら!マルクスもドルバールに入れて欲しい!」
とガイアさんに要求した。
「いや、待ってくれ。俺はドルバールには・・・」
断ろうとすると。
アリーは勢いよく俺の手を握ってきた。
「一緒に行こう!!マルクス!!」
と目をキラキラさせて誘ってきた。
いや~俺なんかが行ったってねぇ〜。
内心そう思う。だらだらと過ごしてきた
自分がジョイア王国の最高峰の付与術学園に入れても
無意味に時間を潰すのがオチだと思うからだ。
そう思っている内心の側で
目をキラキラに輝かせて見つめてくるアリー。
正直断りづらい。俺はアリーの顔を
げんなりとした顔で見る。
「ガイアさん!お願いします!私達2人を
ドルバールに入れてください!!」と
アリーが再度、さらに強く要求する。
しかしキラキラしたアリーの顔を見た
ガイアさんは困った顔をしていた。
「すまない。それはできないんだ。
王立ドルバール付与術学園はこの国の
最高峰の教育機関だ。簡単には入れて
あげることはできないんだ。」と
悔しそうに告げるガイアさん。
本当はどうにかしてあげたいのだろう。
アリーは少し残念そうな顔をして
「そっか。」と顔を俯いた。
「だが、家庭教師を無償でつけることは可能
だよ。君たちは今何歳だい??」と
ガイアさんは俺たちの年齢を聞いて来た。
「お互い7歳です。」
「残り5年か・・・ならば私の姪を
この村に寄越そう。ドルバール付与術学園の
卒業生で、私とは違う騎士団に所属している。
私に伝手のある騎士団だからそこの団長に
お願いして、姪にこのことを連絡しよう。」
とガイアさんは無償で家庭教師を
つけることを提案してきた。
「やったね!マルクス!家庭教師が来てくれるって!すごくない??」
アリーはキャッキャッと喜んでいる。
(家庭教師が来るだと!!!村で過ごす。
スローライフが終わってしまう!!!)
喜ぶアリーと、よかったね!と騎士の
拍手が聞こえる。部屋の中で、
俺は苦笑いを浮かべることしかできなかった。
読んでくださってありがとうございます!
もう7話目になりました。
これからも書いて行くので
よろしくお願い致します。