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付与術師だらけの世界で、頂点になります。  作者: ポンキチ
1章 少年編
6/42

諦めない少女

第6話目です。

読んでくださりありがとうございます!

騎士の先頭の人がこちらに馬で駆け寄る。

白髪の混じった髪を七三分けにした髪に

口ひげを生やした50代半ばの人だ。

厳格かつ余裕のある、大人な雰囲気を感じる。


「何があった!!!説明を!!」

白い騎士の一人が状況を把握するために

聞いてきた。


「この子が、魔獣に飲み込まれて

お腹から取り出したんですが、息をしてないんです!!」

と騎士に説明する。


「詳しいことは、後で聞こう!

回復班!!この子に蘇生処置を!!」 

騎士が叫ぶ。

叫んだ瞬間、女性と男性、

二人の騎士がマルクスに駆け寄る。


「お嬢ちゃんは離れて!」

女性騎士がアリーに言う。

女性は亜麻色の髪を腰まで伸ばして

後ろ髪を赤い紐で結んだ。

美人な女性騎士。


そして

濃ゆい茶色の短髪でいかにも

好青年な雰囲気の男性騎士だ。

アリーは、マルクスから離れる。



男性騎士が、マルクスを仰向けに寝かせて、

首を傾ける。

「振動付与!!」と

胸に振動を付与する。


マルクスの胸が小刻みかつ、強く震えだす。

だが、反応がない。

女性がマルクスの口を開ける。

開け口を手で覆い、

「風付与!」と口に少しだけ

風を吹きかける。


反応がない。

「マルクスー!!起きて!!!マルクス!!!!」

アリーは叫ぶ。

マルクスの意識が目覚めることを

願って呼びかける。

男性と女性の騎士たちの蘇生が続く。

「振動付与!!」「風付与!!」

再度、マルクスに付与術をかける。


だが反応はない。


蘇生処置をする騎士の2人に

焦りが見えてくる。

騎士の蘇生処置でも目が覚めない。

男性の騎士が、俯く。


「この子は・・・・もう・・・」

蘇生処置の手が止まる。

女性の騎士も、風を口に送ることをやめる。


「なんで!なんで!止めてるの!!!?

マルクスを助けてください!!!!」

アリーは、男性騎士に駆け寄る。


「・・・手遅れだ。もう・・・

蘇生しても助からない。」

俯きながら残酷な事実を告げる。


「なんでよ!!蘇生処置なんでしょ!!!

必死に男性騎士に懇願する。


「・・・・・・・すまない。」

助けることができなかった悔しさで

男性騎士も女性騎士も、

顔をあげることができなかった。


アリーは体が震え。涙がポロポロ落ち始める。

アリーは、顔を俯きながら

マルクスの胸に手を当てる。


「・・・マルクス・・・ごめんね・・・ごめんね。」

アリーは何度もごめんとつぶやく。


「・・・私の人生て、助けてもらってばっかだね。

盗賊に襲われた時とか。

・・・・・マルクス覚えてる??


この村に引っ越しして間もない頃

この村の子に馴染めなくて

ブランコの木で一人で遊んでいたときに、

マルクスは一緒に遊んでいた子たちから抜け出して、

私に話しかけてくれたよね。顔を真っ赤にして


一緒に遊ばないかって


あの時、凄く嬉しかったの・・・

マルクスの言葉に凄く助けられたの。

助けてくれた彗星騎士団の人と同じくらい

マルクスをかっこいいと思ったの。」


アリーは泣きじゃくり、昔の話をする。

アリーはマルクスの胸に手を置きながら

マルクスの顔を見る。


「・・・私は、諦めない!!!

私のかっこいい友達を

死なせはしない!!!!」


アリーは両腕を上に上げる。

「お願い!起きて!!!」

その叫びと共に

マルクスの胸に腕を振り下ろす。




どっ!!と胸に鈍い音が鳴る。






「・・・・・・・・・がっ。

おえっ!!」マルクスの口から

魔獣の胃液が飛び出す。

「・・・マルクス!!」

アリーはマルクスの体から離れる。


マルクスは、まぶたが開き

体を勢いよく起こす。


「はあっ。はぁっ。おえっ。口が

変な味する。なんだこれ。」

マルクスは完全に意識を取り戻した。


「マルクスー!!!!」

アリーは、マルクスに飛びつく。


「うわっなんだよ。アリー!てっか

クッサ!!!何だお前!体中くさいし!

黄色い液体が体中についてるぞ!服もなんか真っ赤だし!!てか俺もくっさ!!!」


マルクスは自分とアリーの

異臭に驚き叫ぶ。


「マルクスー!!」

アリーは笑顔でこの臭い匂いなのに抱きつくのを

やめない。


「やったぞ!!マルクスが復活しおった!!」

きこりのベンが、喜びながら大声で叫んだ。



騎士団からも歓声と大きな拍手が

森に響いていてた。

これからもまだまだ

小説を書いていくので

読んでもらえるとうれしいです。


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