再会
放課後に、俺は一人で王都を歩くことにした。
「なんでマルクス上げてないのよ!!
手を上げなさい!」
「俺だって出たいのに!!」
とクラスの新人戦代表者選びの時の
アリーの言葉やクラスメイトの゙意見を
思い出していた。
(俺が戦ってもいいのだろうか)
クラスのみんなは、目標がある。
目標があるから、新人戦に出たい。
それは、素晴らしいことだ。
新人戦なら騎士を目指す生徒は、
自分の実力がどれくらいなのかを
確認できるいい機会だ。
それも、国で一番の付与術学園でだ。
勝つことは自信に繋がるし
負けたらまた、成長するために
頑張ろうと思うだろう。
対して俺は、何になりたいんだろう?
何を目指したいんだろう。
前に、師匠に目標を見つけなさいと言われた。
アリーも俺のことをすごいやつだと
褒めてくれた。
だけど、頑張りたい目標がないこと。
目標を持ってるクラスのみんなと過ごすことに
最近、疎外感を勝手に感じていた。
俺が新人戦に出ることになったら
騎士を目指すみんなの邪魔になるのでは
ないだろうか?
夕日でオレンジ色に染まる王都を見ながら
ぶらついていると
「お!!マルクスくんー!!!」
と後ろから声がした。
「・・・・・・師匠!!!」
後ろを振り返ると、車椅子に座る師匠がいた。
「師匠!こっちに来てたんですね!!」
久々の師匠に会えて嬉しかった。
「ああ、昨日来てな。せっかくだからブラリと
王都を見て見ようかなって。それより
マルクスくん、アリーさんは一緒じゃないのか?」
と質問される。
「・・・実は、一人でブラブラしたくて
一人で歩いてるんです。」
と師匠に言う。
「うーん?何かあったのかい?あれだけ
仲の良いアリーさんと別行動取るなんて」
師匠が心配そうに聞いてくる。
「・・・・師匠、少し話を聞いてもらえますか?」
それから、近場の公園のベンチに移動した。
新人戦のこと、アリーに言われたこと
クラスのみんなの言葉や
俺自身が思っていることを全て話した。
「そっか。そんなことがあってここで
ぶらついていたのか。」
と話を聞く師匠。
「師匠、俺の考えは間違っているでしょうか?
クラスのみんなの夢を邪魔しないように
新人戦を断ることは、自分は正しいと
思っています。」
「うーん、そうだね〜。・・・・」
俺に質問された師匠が少し黙る。
「君の考えは、わかるよ。
正しいか間違っているかで言ったら
間違いではないと思う。
けれど個人的には新人戦に出て欲しいかな。」
「・・・理由はなんですか??」
と尋ねる。
「・・・目標がないから疎外感を
感じると言っていたね。
だったら新人戦に限らず
いろんなことに挑戦したり
行動して欲しいんだ。
目標は、憧れでも見つかるし
街を歩いてても見つかる。
つまりは、行動することで
目標が見つかると思うんだ。
まぁ、私の目標は、レアケースだけど。
だからマルクスくんが、
クラスのみんなと自分を比べて
疎外感を感じるなら
いろんな行動したり、挑戦したりして欲しい。
そして、自分にだけの目指したい目標を
見つけて欲しいな。」
師匠がニコッと笑う。
夕日のせいかニコッと笑う師匠が
かなり眩しく見えた。
「・・・他の人の夢を邪魔してでもですか?」
「あぁ、他人なんて関係ないさ。君のために
行動しなさい。私は、君とアリーさんを
ずっと応援しているよ。」
「・・・ありがとうございます。」
と師匠の応援に返事をした。
師匠と話しをした後は、
師匠が入院している病院まで一緒に
歩き、師匠を見送った後は
寮に帰り、一人でご飯とお風呂を済ませて
寝ることにした。
ベッドの中で師匠の言葉を思い出していた。
「他人なんて関係ない、
君のために行動しなさいか。
・・・・・・頑張ります。」
ベッドの中でそうつぶやいて
眠ることにした。
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