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略式付与術発動

次の授業は、実技場であるので

休憩時間の間に、実技場に向かった。

実技場は、グレー石の壁と床になっていて

とても頑丈そうな雰囲気だった。


実技場の真ん中には、

ルメリ先生がいた。

紙とペンを持っている。


チャイムが鳴った。


「それでは!実技の授業を始めます。

フィルくん号令をお願いします。」

と号令を促す。


「気をつけ!礼!」

「「「「「「「「「「お願いしまーす。」」」」」」」」」」


「それでは、実技の授業を始めますね。

マルクスくん、前に来てください。」

と呼ばれたので前に出る。


「マルクスくん、火付与を空中に

行った後に、重力付与で

浮かしてください。」

と指示を出されたので

火付与で火を作り、重力付与で

空中に浮かばせる。


「今から紙を出しますので書いてあるものと同じものを、火付与のみで作ってください。

まずは、これです!!」

と見せられたものは、紙に書かれた剣だった。


俺は、火の剣をイメージして

火を変形させた。 


「え、すごい!!」

「なんで!?」

クラスのみんながどよめく。


「マルクスくん、頭が疲れるなみたいな

ことないですか??」

と先生が聞いてきた。


「いいえ、特には。」

と答える。


「マルクスくん、恐らくあなたは

想像力が、かなり豊かなんです。

想像力が豊かということは

付与術を変形させる場合、

頭の中で実物に近いイメージを簡単に行っています。

だから、効果は少ししか減少せずに

付与術を使えてます。

恐らく、大半の人は頭が疲れるか

中途半端に変形するかのどちらかです。

想像力は魔力量、付与術の維持能力と発動の速さ

以外の大きな武器になります。すごいことですよ。」

と解説するルメリ先生。


「そして、想像力というものはみなさんに

備わっているものです。そして、鍛えられるものです。想像力こそが略式付与術発動の習得の鍵なので

しっかり習得しましょう。」

とクラス全員に話すルメリ先生。


「「「「「「「はい!」」」」」」」

と返事をした後、

本格的に練習が始まった。

さっきと同じで火を重力付与で

浮かせたまま。火を変形させるというものだった。



開始直後に

「先生できたよ〜!!」

一瞬にしてアリーが、火をきれいに

変形させてしまった。

「え!早!」

「早すぎる。」

「かわいい。」

とクラスがざわつく。


最後にちがうことを言っているやつも

いた気がするが。


俺が試験の時にやった水球飛ばしは、

7歳の時点でのアリーが

やった方法をアレンジしたものだし

アリーは、できると思っていた。

試験の時も、風付与を竜巻みたいにしていたし。


それから30分くらいたった。

略式付与術発動を行えたものは、

アリー以降出てきていない。



「はぁっはぁっ。」フィルが汗だらけで、

手を膝に置いている。


「フィル、休んだらどうだ。」

フィルの肩に手を置く。


「いや、まだやるよ。心配かけてすまない。」

とフィルが微笑んで俺の提案を断る。


「そんなに根を詰めても、いますぐに

できるものじゃないだろ?

息ぐらい整えてからにしろよ。」 

と言った瞬間に襟を後ろに引っ張られた。


「お兄様の邪魔をしないでくださいます?」

リディが制服の襟を引っ張ったのだ。

表情が、怒りに満ちていた。


「リディ、いいよ。マルクスくんは、

僕の心配してるだけなんだ。怒らないでおくれ。」

とリディに止めるように言うフィル。


「・・・わかりましたわ。」と襟を離してくれた。


「マルクスくん、すまない。リディのことを

許しておくれ。」とフィルが頭を下げてくる。


「いや、こちらこそごめん。」

と俺も謝る。


それからは、火をきれいに変形させることが

できた生徒は、誰も出て来なかった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

夜になった。

いつもの3人とカシルを含めて

ご飯を食べたが、少し気まずい雰囲気だった。

アリーとカシル以外に

あまり口を開くことが少なかった。 

昼間の実技での出来事で

少しだけフィルとリディと

気まずくなってしまった。 


「明日は、しっかりと謝って仲直りしなきゃ。」

と思いながら、窓の外を見ていた。

「・・・寝るか。」

時間は22時になっているし

もう寝なければと思って、

窓を閉めようとすると、空中に人影が見えた。

重力付与で浮いている。

どうやら、寮の窓の外から

出てきたようだ。


「誰だ?もう門限の時間過ぎてるし。」

今頃、外で何をしようというのだろうか。


「・・・気になるし、見てみるか。」

窓から外に出て、人影の方向に

行ってみることにした。


重力付与で空を飛んで

人影が向かった場所に飛ぶ。


学園内の森のような場所についた。


「ん?あそこ明るいぞ。」

森の中で、一部光っているところがある。

そこに向かってみる。

光の場所に近づくと。


フィルが火付与を重力付与で浮かせていた。

もう既に、顔が汗だらけだ。


どうやら略式付与術発動の練習をしているようだ。


パキッ!

木の枝を踏んでしまった。


「誰だ!!」とフィルがこっちを振り向く。


「なんだ、マルクスくんか。」

とほっと安心した顔をしていた。


「フィル、練習してるのか?」

と尋ねる。


「うん、悔しいからね。

君とアリーさんに先を越されるの。」

と答える。


「フィルに悔しいていう感情あるんだな。」

意外だと思った。


「あるに決まってるさ。僕をなんだと

思っているんだい?」


「優しくて付与術や魔力量のすごい

王子様」と答える。


「・・・そんなことはない。僕は

まだまだなんだ。こんなことじゃ

国を守る王子なんて名乗れやしない。」

と俯くフィル。


「昼間は、リディがすまない。

僕のことになると、すぐに手が出てしまうから。」

と再び頭を下げてくる。


「こっちこそ、真剣に取り組んでいるのに

邪魔をしてごめん。」と

俺も頭を下げる。


「にしてもリディは、何であんなに

フィルにべったりなんだ??」

とフィルに質問する。


「・・・少し話を聞いてもらえるかい。」


フィルのいつもの優しい声に

悲しい雰囲気を少し感じた。

読んでくださってありがとうございます!

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