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家族

2章 2話目です!

よろしくお願い致します!


師匠のいる病院から

外に出たあとに重力付与で空を飛び

アリーの家の前に来た。

「マルクス!また後で!」

「おう!お父さんとお母さんと話が終わったら、

そっちの家にいくわ。夜遅くになると思う!」

「わかった〜!」

と会話を終えた後

重力付与で空を飛び、自分の家に向かう。


「・・・あ、家が、見えてきた。」

空から見た家は、ほとんど変わっていない。

「お父さんとお母さんに、久々に会うな〜。」


家の真上に来たので

重力付与の方向を下にして、家の前に降り立つ。

近くから見ても、家は変わってなかった。

家の前の木の階段を登り、扉の前に立つ。

「うわ、なんでだろう。ノックするのに、緊張してきた。」

なんか、初めて別の家に行くときのような

感覚になった。手や脇からすごく汗が

出ている気がする。

唾液をゴクリと飲んで、ノックをした。


「こんにちは~。誰かいらっしゃいますか〜?」

自分の家なのに、他人行儀な口調になってしまった。


「・・・はーい!今すぐに出ます!

ちょっと、待っててください。」

お母さんの声がドア越しに聞こえる。


ガチャッ。

「はーい。どちらさまで・・・・」

と返事を途中でやめて、こちらを見る。


「マ・・・!マルクス!!!」

名前を、大声で呼びながら、

抱きしめて来た。


「マルクス!え〜!!こんなに大きくなって!!

顔も凄く凛々しくなって!」

抱きつくのをやめて、俺の肩を持ちながら

全体を見てくる。


「お父さん!!!マルクスが帰ってきましたよ!!」

と大声でお父さんを呼ぶ。

ドタタタタタタッ!と廊下を走る音が聞こえる。


「マルクス!久しぶりだな!!身長も、

顔も大分変わってしまって!」

父にも抱きつかれる。


「いや〜二人とも元気そうで何よりだよ。」

少し恥ずかしくなって、お父さんとお母さんの

顔を見れなかった。


「パパ!ママ!その人はだーれー?」

なんか聞き覚えのない声が聞こえた。

声の方向を見ると、幼女がいた。


ショートヘアーの茶色の髪の毛の

サイドを、赤い髪紐で蝶々結びで縛り、

サイドテールの髪型をしている。

目は、大きくはっきりしているが

おっとりとした印象の目をしている。

服装は白のワンピースで、胸元に

小さめのピンクのリボンがついていた。


「お父さん、お母さん、あの子は??」

幼女に指を差す。


お父さんが、ぽんっと俺の肩に手をおいた。

「・・・私達の娘でマルクス、君の妹だよ。」

父から爆弾発言が投下された。


「・・・・ふぁ???俺の・・・妹!!!?」

驚きの余り、固まってしまった。


「マルクスが修行に行ったあとに、すぐに妊娠したの。名前はココよ。ココ、おいで~。お兄ちゃんが、帰ってきたわよ。はじめましてしようね〜。」

と妹を呼ぶお母さん。

とてとてと歩いて、俺の前に来る。


「はじめまして、ココです。」と

頭を下げて、挨拶をしてくれる。

「はじめまして、マルクスだよ。よろしくね。」

俺も、挨拶の返事をする。


ココが俺の服の袖を握った。

「お兄ちゃん、よろしく。」

と上目遣いで、にこっと笑った。


(なんだこの可愛い子)

可愛い妹ができてしまった。

俺も子供ができたらこんな気持ちになるのだろうか。父性が爆発しそうになった。


今まで、師匠やアリーみたいな

美人や美少女が近くにいたので

目は肥えていると思うが

それとはまた、別次元の可愛さだった。


「二人とも、仲良くできそうだね。

マルクスは、家に上がりなさい。

5年間の話を聞かせておくれ。」と

父に家に上がるように、促された。


「うん!」と返事をして、

その後は3時間くらい話をしただろうか。

5年間の事や、師匠に起きたことなどを

父と母に話をした。

そして、ドルバール付与術学園の

試験の案内が来たことを話した。


「2週間後、また行っちゃうのね。」

母が寂しそうな目をしていた。 


「いや、受かるかわかんないし。」

手を横に振りながら答える。


「・・受かったら、また離れちゃうわね。」

お母さんが拳を握り、下を俯く。


「仕方ないさ。マルクスが修行するときに、

2人で応援しようと決めたじゃないか。

寂しくなるけど、子供達はどんどん成長するのさ。

私達の知らないところでね。」

お母さんを父が宥める。 

だが、父も寂しそうな目をしていた。


「・・・ちょくちょく顔を見せに戻ってくるよ。

手紙だって書くよ。

ごめんね。お父さん、お母さん。」


その言葉で、お父さんとお母さんは

寂しそうな目から暖かい目に変わった。


「マルクス、変わったね。」

父が、頭を撫でてくる。

「え?どこが??」

急に頭を撫でられてびっくりする。


「顔を見せに戻って来るよって言葉でさ、

成長したんだなって思ったよ。

ドルバールに合格する気満々なんだなって。

あんなに、近場の学校でいい。

ドルバールになんか行きたくないって言ってた

マルクスだったのに。」

確かに昔の俺なら、こう言ってたと

自分で納得する。


「あの、マルクスがこんなに立派に

成長してくれて嬉しいわ。

ミシェルさんに感謝しなきゃ。」

と微笑む母。


2人は寂しさを飲み込んで、

俺の成長を喜んでくれている。


「・・・俺、頑張るよ。」


そう答えて、その後は久々の

お母さんの手料理を食べて、ココと遊んだ。 


家族の温かさを存分に感じた時間だった。




読んでくださってありがとうございます。


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