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付与術師だらけの世界で、頂点になります。  作者: ポンキチ
1章 少年編
2/42

転生した世界はめんどくさい。

2話目です。

転生してから7年が経った。

赤ん坊だった俺は、歩けるようになり

言葉を覚えて、家や外で遊んだりしていた。

現在俺は、2階の家のベランダで

ぼっーと外を眺めていた。


この7年間で、この世界について

少しだけわかった。


この世界は狩りや移動手段や仕事

炊事や洗濯などを付与術に頼っている。


「洗濯付与!!」


ちょうど俺のお母さんの

ユーリ=ルーデルが

付与術で洗濯している。

空中で渦巻いた水が、

衣類やタオルなどを

前の世界の洗濯機の中のように

ぐるぐると回転させている。

前の世界も、今の世界も洗濯の方法を

少し違うだけで何も変わらないんだなと

初めて見たとき思った。


洗濯付与が終わると物干し竿に

濡れた衣類たちをかけて

洗濯が終わったようだ。


乾燥付与もあるが

母曰くお日様の匂いが好きなので

使わないらしい。


「マルちゃんー!」と

母さんが、手を振っている。

おっとりしてて優しい母親だ。

黒髪でウェーブがかかっていて

胸の膨らみだってとても大きいし

なおかつ美人だ。


俺も手を振り返した。

こんな女性を射止めた父 

エリオット=ルーデルは羨ましい限りだ。


父さんはというと、休日なのに

家の自室で、新しい付与術の研究を

しているそうだ。そんなに面白いかね~。 

と思うのだが。

父曰く

「付与術は!!無限の可能性を秘めている!!」

と酒を飲んで、酔っ払った時に叫んでいた。

本当に、付与術が好きらしい。


父から聞いた話だが

付与術は、体験できることは

何でも付与することが可能らしい。

例えば、火を扱うためには火の特性を勉強したり、

火を触ってみたりすることで

体験して、想像ができるようになって

火の付与術が使えるようになるらしい。


なんともまぁ、すごい世界だ。

理論上であれば氷を作ることや

雷を降らすことができるらしい。

ただし、何百メートルも先の場所に

1秒で行くことなど体験自体が不可能なのは

付与術では、できないらしい。


また、細かいルールとして

物や空気中には付与できる。

他人の体には、無許可で付与できないルールが

ある。


物だけでなく空気にも付与できるのは、

空気中に酸素とかチッ素が漂っているので

付与できるらしい。


他人には無許可で付与できない理由は

他人の魔力を

許可しなければならないそうだ。

他人の魔力を許可するように自身に

言えば、付与が可能らしい。


付与術って

何とも便利そうで何とも厄介だ。

転生の神ヴァスラが言ってた通りの世界だった。


そんな世界の構造を知った俺は、

めんどくさっと思って7年間

ほとんど遊び呆けていた。

本来であれば、付与術は子供の頃から

訓練するものらしい。

洗濯を手作業でやってみたり、

火を触って慣れさせたり

魔力を上げるための訓練をしたりするらしい。


当の俺はめんどくさすぎるので

母に怒られるまで訓練をしなかった。


だが母に、お尻をこれでもかと

叩かれたので

嫌嫌、訓練して基礎の

付与術は使えるようにはなった。

あのときの母は恐ろしすぎた。

基本的な付与術を覚えて

それ以降は訓練と呼べるような訓練はしなかった。



俺のような無気力な人間が頑張ったって

意味ないだろうし、だったら適当にのんびり暮らせば

いいじゃんと思ったからだ。

だから今も、こうやって2階のベランダで

暇そうに外を眺めている。


「マルクス〜!!!あ〜そ〜ぼ〜!!」

子供の可愛らしい声が、家の外の道から聞こえた。

「おーす、アリー。よし遊ぼうぜ~」

彼女の名前はアリー=エンゲル

家の近くに住んでいるエンゲルさん家の

一人娘だ。


赤い夕焼けのような髪の毛は

美しさというより、

野性味を感じるボサボサ具合だ。

元気な雰囲気を感じる。

ニカッて笑うと、八重歯が見えて余計に

元気な雰囲気を増している。


「やったー!!!遊ぼ!遊ぼ!」

アリーは嬉しそうに

はしゃいでいる。

2階から家の外に出ることにする。


「母さん!遊んでくるわ〜。」

「は~い。行ってらっしゃい。

ていうか、付与術の訓練は??」

嫌なことを聞いてきた。


「あとでやる〜。」

「もうー!!夕飯前には帰ってくるのよ〜」と

母が送り出してくれたので気兼ねなく

遊びに出かけるのだった。

読んでくださってありがとうございます。

3話目を早めに出して行きます。

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