表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
付与術師だらけの世界で、頂点になります。  作者: ポンキチ
1章 少年編
13/42

完成後

13話になりました!

家づくりを完成させた師匠はさすがに

疲れたのだろう。


「ふぅ〜〜!!」と椅子に座り、

ポーションを飲んでいる。

家を完成させるのに2時間くらいだろうか。

ありえない速さで、家が建ってしまった。


「二人共お疲れ様〜。」と

俺とアリーに、労いの言葉をかけてくれる。

今は最初に会った頃のような

凛とした雰囲気はなく。

ゆるい雰囲気を纏った師匠は

親しみやすい印象だ。

(こっちが意外に素だったりするのか?)

と心に思った。


「よく、切れたね〜あの木。すごいね〜

どうやって切ったの??」

と聞かれた。

 

「マルクスが考えてくれたんですけど。 

創造付与で変形させるのじゃなく

一瞬だけかければ柔らかくなって

切りやすくなるんじゃないか?って。

そしたら本当に切りやすくなりました!」

とアリーが元気に答える。


「そうか〜。マルクスくん。

よく考えたね。すごいよ!」と 

褒めてくれる。

なんか久々に褒められてむず痒い。


「付与術って面白いんだよ。色んな特性がある。

そして、色んな工夫ができるんだ。

考え方や想像力次第で無限大の使い方がある。

これから君たちは自分で考えて、 どんどん付与術の力をつけていって欲しい。」と師匠が言った。

だからあのとき自分で考えろと、

師匠は突き放したのか。

確かにあのまま答えを聞いてたら

何も成長もなかっただろう。

少し怖かったが

自分で考えてよかった。

俺は師匠の言葉に納得した。



窓の外を見ると、もう夜だ。

さすがに帰らないと親に叱られる。


「師匠、今日はありがとうございました。

親に怒られてしまいますので、また明日来ますね。

さようなら!。ほらアリーも帰るよ。」

と師匠に挨拶をして

俺は今日、自分が少しだけ成長できたことを

実感し、心に満足感を得ていた。

ドアに向かって歩く。

「それではまた明日!」とにこやかに

再度挨拶してドアを開く。








「・・・・・ん??」

ドアノブを捻っても開かない。


「師匠?ドアが開かないですよ?

ドアへの付与術、失敗してませんか?」

マルクスは、師匠に尋ねる。


「いや?ドアは開かないんだろ?成功だよ?」

師匠が意味不明なことを言っている。


「へ???開かないが成功??なんで??」

考えても意味が不明だ。ドアが開かないが

成功????

俺の戸惑った姿に、ニヤニヤしながら師匠は話す。


「君にさっき「許可(付与)」をしただろ?

この子がドアを開けれるように許可せよって。

でもね、それはね嘘でね。

本当は、この子は18時までドアを開けれるが

18時以降はこの家から出れないように認証せよ

ってね。」

驚きの事実にドアノブを握りしめ

口を開き、目を丸くする。


「ちなみにさっき言った許可(付与)なんて

付与術はないよ?私が使ったのは認証付与。

付与術を体に付与されたことのある人だけが

使える付与術だよ。」と立派な説明付きで

さらに絶望の淵に落とされる。


「アリー!この人やばい!早く外に出ないと!」

アリーに早く一緒に脱出しようと誘うが、

アリーもニヤニヤした顔をしていた。


「アリー!なんでにやにやしてるの??

早く逃げないと。」

マルクスは、パニックになり、アリーの腕を掴むと


「私、知ってたよ?マルクスが

18時以降この家の外に出れないこと。」

更に衝撃的なことを言い出した。


「え?なんで??アリーが知ってるの?」

マルクスの驚きは止まらない。


「なんでって、マルクスの家に来る途中に

先生と2人で話しをしたの。マルクスは、

付与術の勉強をさぼるから心配だって。

その話しをしたら。師匠が逃げれなくしようって

提案してきたから、師匠の案通りにしよう!って。」


2人がそんなことを考えていたなんて

思いも寄らなかった。まさか、帰れないとは。


「お、親が怒りますよ!こんな誘拐みたいなこと

していいんですか!??」と情けないが

親を使って訴える。


「あっ。それなら心配ないよ。

親御さんにも5年間会えませんが

大丈夫ですか?と確認したら

むしろ、付与術の勉強を私達が言っても

全然訓練しないから、みっちり

鍛えてくださいって」


(俺が家を出て外で待ってる間に

そんなことを話していたのか!!)

俺のスローライフは完全に

無いものになった。

だからあのとき父はでかい荷物を持たせて

涙目をしていたのかと合点がいく。


「これから君たちの家はここだ!!

これから5年間衣食住を共にするが

いっぱい付与術やいろんなことを

勉強していこう!」

師匠の言葉にアリーは


「はい!!!」

と元気よく返事している。


それと真逆に「・・・・はい」

と力のない返事しかできなかった。

読んでくださってありがとうございます。

これからも頑張って書きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ