はじめてのあたし
詩、というか歌詞です。
はじめてだったの
あんなに優しくされたのは
はじめてだったの
かわいいだなんて言われたの
酔った勢いだ、なんて
あなたはしばらくしてから言ったけど
耳まで赤くなってたの
あたしはちゃんと気付いたよ
あなたの腕に抱かれて
あなたの匂いを感じて
あなたと見た朝の光は
あたしにとって一番の輝き
ねえ あたしだけを見てる?
あなただけを見てるわ
靴ひもがゆるんでるのも
襟足がはねてるのも
ベルトのうしろがズボンに通ってないのも
きっと気付いてるのはあたしだけ
直してあげるのもあたしだけ
全部がはじめてのあたしだけど
どうか優しく笑ってね
いつからだったの?
あんなに優しかったのは
いつからだったの?
かわいいだなんて言ったのは
あたしにだけじゃなかった、なんて
そんなこと知りたくもなかったけど
ふたり歩く影を
あたしはたまたま見ちゃったよ
それがあなたの奥さんで
それがあなたのホントの愛で
ひとりで眠るあたしに朝が来ない
ねえ あたしだけを見てよ
昼にばかり会わないでよ
夜に腕に抱かれないなら
あなたの匂いで眠れないなら
はじめから一緒に朝にいないでよ
そう思ってるのはあたしだけ
気付かないフリのあたしだけ
やっぱり全部がはじめてだから
どうか嘘だと笑ってね
あなたの愛はニセモノだけど
あたしはニセモノから愛を知ったの
あなたの優しさはみんなにだけど
あたしの愛はあなただけなの
今日もまた、お昼に会おうとあなたから
心は痛むのに心が弾む
やっぱり全部がはじめてだから
恋とか愛とかの終わらせ方を
どうかあたしに教えてよ