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080 自己紹介してもらった

「さっきの話だが……お前と一緒に暮らすのは無理」


「なんでよ! 美少女と暮らせるのよ!? 普通ありがたいでしょ!」


「ほら俺達って魔物だし。人間とうまく付き合っていける気がしないんだよね」


「大丈夫よ! 私ってコミュ力あるし! 話の分かる魔物なら問題ないわ!」


 どうしてそんなに魔物を信用できるんだよ。

 俺は前世が日本人だから百歩譲るとして、ポチとシュルはガチの魔物じゃん。

 人間にとっては害獣みたいなもんでしょ。

 俺なら迷わず逃げるわ。


「……ちょっとポチとシュルに相談する」


 俺は無理だと思ってるけど一応ポチとシュルに確認しよう。


「なあ、あの人間が俺達と一緒に暮らしたいらしいんだけど……どうする?」


 ポチとシュルは悩んでいるような雰囲気だ。


 まあ、そりゃそうだよね。

 ポチとシュルにとっては見ず知らずの人間なんだもん。

 そう簡単に信頼なんてできるわけがないよな。


「アイはどうしたいんだ?」


「ん? なんでそんなことを聞くんだ?」


「俺は別に気にしない。アイが構わないなら人間を受け入れよう」


 あ、そうか。

 ポチは人間と一緒にいたことがあるんだったな。

 人間と一緒にいることに抵抗はないってわけか。


 でも俺に判断を任せちゃうのはどうなの?

 俺って人を見極める力なんてないよ?

 もしもの時は責任取れないぞ?


「拙者はアイ殿の判断に従う。受け入れるのも拒むのも自由だ」


 シュルも俺に任せるって言うのか。

 うーん……参ったな。


 こうなったら仲良くできるのか試してみるか。


「ポチとシュルはこの女と会話してくれ」


「ん? どうしてだ?」


「相性がいいのか判断するからさ」


「……そうか。なら少しだけ話してみよう」


 ポチとシュルは女の方を向いた。

 女の方は特に警戒する様子もない。


「人間よ。話せるなら日本語以外の言葉で話せ」


「あら、このウルフって【念話】が使えるのね」


「拙者も【念話】が使えるぞ」


「すごいわね……【念話】っていえば取得が難しいスキルなのに」


 え、そうなの?

 俺はあっさり手に入ったぞ?

 【念話】ってそんなに取得が難しいの?


「俺の名前はポチだ」


「ポ、ポチ? なんか犬みたいな名前ね」


「アイが名付けた名前だ。お前は俺の名前の由来を知っているのか?」


「まあ、知ってるといえば知ってるけど……大した意味は無いわよ」


「そうか。なら別に教えなくていい」


「そ、そう……」


 あぶねえ……。

 ポチっていう名前が犬に付ける名前だってばれるところだったわ。

 この女め余計なこと言ってんじゃねえよ。


「拙者の名はシュルと申す。人間の女よ。お前の名は何と言うのだ?」


「え、私の名前? う、うーん……」


 何故、そこで悩むんだよ。

 普通に答えればいいだろ。


 なんて考えてたら女が俺の方を見た。


「……ねえ、あなたって【名付ける者】を持ってるでしょ」


「ん? 持ってるけどそれがどうかしたか?」


 いきなり訳の分からないことを言い出したぞ?

 ポチとシュルの会話を止めてまで言うことか?


「よかったら私の名前を改名してくれない? 今の名前って嫌いなの」


「嫌いってどういうことなの?」


「呼ばれると馬鹿にされてるような気がするのよね……。だから変えたいの」


 馬鹿にされてるように思っちゃう名前ってなんだ?

 この女が自意識過剰なだけなんじゃないの?


「ちなみに何て名前なんだ? 言ってみろよ」


「……アホーナ」


 ア、アホ?

 た、確かに呼ばれたくない名前だわ。


「アホーっていう綺麗な花が名前の由来なんだけどね……」


「……まあ、アホはアホだな」


「そうなのよ。だから改名をお願いしたいの」


 こいつの気持ちは分かる。

 アホなんて言われたくないもんな。

 ……でもそれなら前世の名前を使えばいいんじゃね?


「日本人だった頃の名前を使えばいいじゃん」


「私は前世の名前を覚えてないのよ。この世界に転生した時に忘れたみたい」


 ふーん、こいつも名前を忘れてるのか。

 もしかしたら転生した奴はみんな名前を忘れるものなのかも。


「名前の改名は自称じゃダメなのよ。【名付ける者】で変更してほしいの」


「そうなのか……」


 うーん……なんだか妙な流れだが、彼女の名前を変更してあげよう。

 ポテチを勝手に食べちゃったお詫びみたいなもんってことで。


 さて、どんな名前にしようかな……。

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