062 リザードマンと会話してみた
目が覚めてから30日が経過した。
俺はなんとか調子を戻すことができた。
こういうところは流石に魔物の体って感じだ。
人間だったらこんなに短期間で復活できないだろう。
さて、体調は戻ったし行動を開始しよう。
俺とポチは建物(どうやらここは宿屋らしい)の外に出ようとする。
が、入口の受付でリザードマンに声をかけられた。
「□□□□□□□□□□□□」
うーん、何を言ってるのか分からない。
たぶんリザードマン特有の言葉なんだろうけどな。
言語が分からないって本当不便だね。
話しかけてきたリザードマンは壁を指差している。
指差す方向を見てみると緑色のリザードマンが椅子に座っていた。
そのリザードマンが俺達のことをジロジロ見てくる。
屈強で強面なリザードマンに睨まれるのはいやーきついっす。
あんなのには関わらないようにしようっと。
「そこの者達。待たれよ」
ひえっ!?
【念話】で話しかけてきたぞあいつ。
相変わらずこっちを睨んでくるし怖いんですけど。
無視して通り過ぎたいけど……そんなことしたら危ないかもしれん。
はあ……仕方ないから話すか。
「……俺達に用があるんですか?」
「ほう、やはりお前も【念話】が使えたか。拙者の目に狂いはなかったな」
あー完全に俺達目的かよ。
人違いだったら良かったんだけどなぁ……。
「アイ、このリザードマンが俺に色々と情報をくれたんだ。身構える必要は無い」
へーそうなんだ。
道理で言葉の通じないこの場所のことをポチが知ってるわけだ。
……ところでこの緑のリザードマン、どこかで見たような?
あ、そういえば俺達に魔法を放った連中の中に緑色の奴がいた気がする。
もしかしてこいつ俺達を殺しかけた連中の一味か?
「もしかして俺達に向かって竜巻の魔法を使いましたか?」
「その通りだ。あのときはすまなかった」
「……どうして魔法を使ったんですか?」
「あの時はお前達の姿がおぼろげだったのだ。我々も攻撃してから気付いた」
おぼろげだった……?
あーインビジブルブレスレットの効果が半端に機能したのか。
水の中に入ったことで泥が洗い流されたんだな。
「こちらに不手際があったのは事実。故にお前達を拙者が保護したのだ」
ふーん、俺が今まで安全に寝ていられたのはこいつのおかげなのか。
まあ、誰かが働きかけないとそうはならんよな。
「アイ、このリザードマンは信用していいと思うぞ」
「そんな簡単に信じていいのか?」
「このリザードマンが仲間を説得してくれなかったら俺達は殺されていたらしい」
「え、マジで? それってどういうことなの?」
「その経緯は本人に聞くといい」
この緑のリザードマンがいなかったら俺達は殺されていた、か。
やっぱり種族が違うし脅威になる魔物は排除する流れなんだろうか。
正直、こんな厳つい奴に話しかけたくはないが仕方ない。
勇気を出して事情を聞いてみることにしよう。
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