059 ヒラメの狡猾な罠
しばらくの間、スワンプソールの攻撃を避ける作業を続けた。
だが、それもそろそろ終わりだな。
相手もかなり弱ってきてるみたいだし。
ちょっとステータスを見てみる。
スワンプソール LV31
名前 無し
状態 健康
HP 9/320
MP 72/ 72
ステータス
攻撃力 187
防御力 486
魔法攻撃力 116
魔法防御力 129
素早さ 81
スキル
【隠密LV3】【偽装LV3】
お、いい感じに削れているな。
これならクロサクラで殴れば一撃で倒せるだろう。
ポチと一緒にとどめを刺しに行くか。
スワンプソールは泥を放ってくるが、そんな攻撃は当たらんよ。
もう攻撃パターンは見切ったぜ。
よっしゃ、ポチと一緒に攻撃してフィニッシュだ!
――ドゴォ!
終わったな……あれ?
まだスワンプソールは動き続けてるぞ?
なんでこいつはまだ動いてるの?
ちょっと【観察】さーんどうなってるのー。
スワンプソール LV31
名前 無し
状態 健康
HP 320/320
MP 62/ 72
ステータス
攻撃力 187
防御力 486
魔法攻撃力 116
魔法防御力 129
素早さ 81
スキル
【隠密LV3】【偽装LV3】
は?
なんでHPが全快してんの?
一体どういうこと……あ、MPが減ってる。
……もしかして【偽装】でHPが減ってるように見せかけてた?
「……ポチ! こいつから早く離れろ!」
「だ、ダメだ! 粘液のせいで離れられん!」
「なんだって!?」
くそ、これは計算外だぞ!
まさかヒラメ野郎がこんな手を使ってくるなんて!
だ、だがまだ慌てるような時間じゃない……はず。
ここまで接近すれば相手も泥を飛ばすことはできまい。
つまり向こうにはこちらを攻撃する手段が無い。
幸いクロサクラは粘液から脱出することができた。
このままクロサクラで殴り続けてHPを全損させてやる。
――ズルズル。
え、こいつ動けたのか。
結構素早いな……ってまずい!
湖に飛び込むつもりか!
まだポチが張り付いているのに!
――バシャーン!
最悪だ。
ポチが湖の中に引きずり込まれた。
どうする?
このままじゃポチが溺れてしまう。
くそ、行くしかないか。
「ええい、ままよ!」
俺はクロサクラで水の中に突っ込んだ。
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