表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/83

047 俺は存在しない物だって作れる

 夜になったら辺りは暗闇に包まれた。

 つまり俺達にとっては動きやすい時間になったということだ。


 俺やポチには【暗視】がある。

 一方、人間には【暗視】が(たぶん)無い。

 なので明かりの無い範囲を移動すれば人間に見つかることもない。


 まあ、クロサクラが動けば目立つので過信は禁物だが……。


「はあ……人間に見つからないようにするのってこんなに大変なのか」


「仕方ないことだ。俺達が魔物である以上、避けられない問題だからな」


「むう……面倒だなぁ。もし透明になれれば一気に進めるのに……」


「透明か……そういえばそんなアイテムの話を聞いたことがある」


 え、そんな便利な物があるの?

 それをもっと早く教えてよ。


「なにそれ? どんな名前なの?」


「確か……インビジブルブレスレットという名前だったか」


「そんな便利な物があるならもっと早く教えてくれよ」


「無い物を言ったところで現状は変わらんだろう」


 いやいや、変わるんだよなそれが。

 俺には【加工】と【加工の極意】があるんですよ。

 この2つのスキルを使えば作れない物は無い。

 さっそく作ってみるとしよう。


 クロサクラの両手でザクザクと穴を掘る。

 すると【採掘の極意】の効果でどんどん鉱石が飛び出してきた。

 ある程度掘れたらクロサクラから降りる。

 で、掘り出した鉱石アダマンタイトをレッツ加工。

 金剛草トンカチでカンカン叩いて鉱石を金属にしてから腕輪の形にする。

 あんまりカンカン叩くと人間に気付かれるかもしれないから手早く仕上げた。




 【アダマンブレスレット+30】

 防御力 +100(+30)

 伝説の金属アダマンタイトで作られた腕輪。

 伝説の金属をどこから調達したのか……それは製作者のみぞ知る。

 この腕輪は補正により能力値が上昇する。




 あれ、普通の腕輪ができちゃったぞ?

 おかしいな……あ、そうか。

 腕輪なんだから装飾品じゃん。

 なら【加工】だけじゃなくて【細工】も使わないと。


 よし、じゃあ作ったアダマンブレスレットを細工してみるぞ。




 【インビジブルブレスレット】

 エリスティルのどこかに存在すると言い伝えられている伝説の腕輪。

 この腕輪を装備した者は姿を消すことができる。




 うん、まさにポチが言った通りの性能だな。


「ポチできたぞ。インビジブルブレスレットだ」


「は? お前は何を言っているんだ?」


 ポチがこいつ何言ってんだみたいな目でこっちを見てくる。

 なんだよ……俺って信用無いのかな(悲しみ)


「本当に作ったんだって。ほら、ポチも【観察】で見てみろよ」


「……確かにインビジブルブレスレットだな」


 腕輪を見たポチはプルプルと震えている。


「存在しない物を生み出すとは……お前は一体何なんだ?」


「存在しないって……現にここにあるじゃん」


「……アイの力は不思議だ」


 そうかな……そうかも……。

 でも便利なんだし気にしても仕方ないと思うんだ。

 スキルの力が無かったら俺ってただのぷりちー(自称)な吸血鬼だし。

 まあ、気にしたら負けってやつですよ。


 さあ、インビジブルブレスレットもできたし、その効力を確かめてみよう。


 俺の腕に装着!


 ……あれ?

 腕輪を装着しても自分の体や服は見えるぞ?

 まさか失敗なのか?


「すごいな……アイの姿が消えたぞ」


 ポチの目には俺は消えたように見えるらしい。

 もしかして装着者には自分の姿が見えるの?

 何にせよ、今のままじゃ全然見えなくなったっていう実感が湧かない。

 ちょっとポチで実験してみるか。


 ポチにインビジブルブレスレットを付けてみる。

 するとポチの姿が消えた。

 おーこんな感じになるのか……すごいなこれ。

 この腕輪があれば人間の町にも行けるんじゃないか?


 これで行動の制限は緩くなったな。

 今後のことを考えるとインビジブルブレスレットは2つあればいいか。


 クロサクラは……どうしようか。

 俺のスキルが反映されるんだし、腕輪の効果も反映されないかな。

 まあ、その辺はあとで確認しようっと。


「ポチはそのまま腕輪を付けてていいぞ。俺の分は追加で作るから」


「……そうか。分かった」


 さてと、それじゃパパッと俺用のインビジブルブレスレットを作ろう。


 ――カンカン。


 ほい、完成。

 これで夜間はもちろん、昼間でも堂々と移動できるぞ。

 もし透明化した俺達を看破する人間がいたら即逃げよう。


 じゃあ、俺も腕輪を装着……あれ、ポチの姿が見える?


「おかしいぞ。インビジブルブレスレットを付けたはずのアイが見える」


 ポチも俺の姿が見えるらしい。

 このインビジブルブレスレットを装着した者は透明化した奴の姿が見えるのか。

 たぶん複数個で使うことを想定してないから起こったバグだな。

 まあ、俺達にとっては都合がいいけどね。


 よし、じゃあ安心して移動できるようになったし先に進むか。


 あ、クロサクラは俺が乗れば姿を消せるようになったよ。

 都合が良いけど、やったぜ。

「面白い」「続きが気になる」と思ってくださったらブックマークと広告下の「☆☆☆☆☆」からの応援お願いします……!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ