表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/83

045 おいしいスープを作った

 旅に出た俺はクロサクラに乗って悠々と森を進む。

 俺達に喧嘩を売る魔物はおらず、あっさりと森を抜けた。


 森を抜けたら荒野に出た。

 荒野の魔物は気性が荒いのかクロサクラを見てもビビらない。

 戦闘は避けられないかな。


 念のためステータスを見ておこう。




 タイガー LV15

 名前   無し

 状態   健康

 HP  140/140

 MP   33/ 33


 ステータス

 攻撃力    107

 防御力     93

 魔法攻撃力   29

 魔法防御力   32

 素早さ    112


 スキル

 【暗視LV3】【俊敏LV4】




 うーん、これは雑魚!

 ……まあ、ポチ基準で見ればの話だけどね。

 俺にとっては格上の存在ですわ。


 でも俺にはクロサクラがある。

 ここはクロサクラの戦闘力を測ってみよう。


 いくぞ魔物め!

 クロサクラの鉄拳を受けてみやがれ!


 ――ドゴォ!


 あ、あれ?

 一発殴っただけでもう倒しちゃった?



『タイガーを討伐しました。経験値350入手』



 本当に倒してたみたい。

 見た目がマッシブな感じのクロサクラだけど、その外見は伊達じゃないな。

 この強さならその辺の魔物なんて楽勝でしょ。


「……アイ。この魔物で料理を作ってくれないか?」


 ポチはそう言いながら倒したタイガーをじっと見ている。

 お前はほんとに食いしん坊だな。


 まあ、少し早いが料理を作るか。


 俺はタイガーをアダマンダガーで解体した。

 その際に解体ついでだからと滴るタイガーの血をグビグビと飲んだ。

 それから地面を掘って鉄鉱石を入手したら鍋と食器を作った。

 そして近くの枯れ木と枯草を集めた。

 で、ここからが問題なのだが……どうやって火を起こそうか?


 いつもなら火起こし器を作ってクロサクラで火を起こす。

 でもここには火起こし器の材料になる背の高い木が無い。

 さて、困ったぞ……なんてな。


 実は枯草を集めていたらこんな草を見つけたのだ。




 【アロアモエ草】

 アロア大陸に生えている草。

 燃えやすく、地域によっては着火剤として使われる。




 この草を【調合】ですればきっとマッチみたいなものが作れるんじゃないかな?

 ということでさっそくやってみた。


 その辺の土ですり鉢を作ってアロアモエ草をすり潰す。

 すると俺の想像通り、マッチができた。

 これで火をつけることができるぜ。


 ――シュッ……パチパチ。


 マッチを擦って火をつける。

 そして準備していた枯草と枯れ木に火を移す。


 さて調理開始だ。


 今日はスープを作ってみよう。

 きっと骨や肉からいい出汁が出るはずだ。


 ――グツグツ。


 よし、完成だ。

 お肉たっぷりなスープが出来上がったぞ。

 いい匂いがして美味しそうだ。



『【料理の極意】を獲得しました』



 新スキルもゲットできて気分がいい。

 さて、冷めないうちにいただきますか。


 ――ふーふー、もぐもぐ。


 やっぱりうまいな。

 おかわりしよう……ん、ポチどうした?


「こっちに人間が3人近付いてくる。アイ逃げるぞ」


 え、人間がこっちに近付いてるの?

 これはクロサクラが目立っちゃったかな。

 クロサクラって7、8mくらいあるからね。

 何も無い荒野じゃ遠くからでも良く見えるだろうな。


「逃げるってことは勝てない相手なのか?」


「1人殺せば100人が報復する。それが人間だ。お前なら分かるだろう?」


「……そうだな。人殺しはまずい」


「そういうことだ。では逃げるぞ」


 悠長に食事の片付けをしている暇はなさそうだ。

 俺とポチはすぐに移動を開始した。

「面白い」「続きが気になる」と思ってくださったらブックマークと広告下の「☆☆☆☆☆」からの応援お願いします……!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ