０４０ 水風呂に入ってみた
水風呂に入る前に極上綿花を用意しようと思う。
あれでタオルとバスローブを作っておけば、水風呂に入っても大丈夫だろう。
なのでポチと一緒にアロアポイズ草を採ってきた。
あ、もちろんアロアポイズ草の採取は俺がしたよ。
だってこの草は猛毒なんだもん。
ポチには危険すぎるので触らせてないよ。
で、材料が手に入ったのでさっそく作業を開始する。
まずアロアポイズ草をすり潰して猛毒綿花を作る。
そして猛毒綿花を更にすり潰すと極上綿花の完成だ。
この極上綿花を【細工】でちょちょいといじる。
【極上コットンタオル】
最上級の綿花をふんだんに使ったタオル。
高級品のため一般人には縁の無い物だ。
【極上コットンローブ＋３０】
防御力 ＋５０（＋３０）
最上級の綿花をふんだんに使ったローブ。
身につけるとモフモフして暖かい。
弾力性があるので身につけると物理攻撃に強くなる。
はい、できた。
こんな良い物が手軽に手に入るなんて便利だよなぁ。
よし、風呂上がりの防寒対策はバッチリだ。
あとは水風呂に入るだけだな。
浴室でアロアジョウ草の衣服を脱いで、大釜に中に飛び込む。
ひっ、冷たーい！
分かっていたが想像以上の冷たさだ！
さっさと体の汚れを落としてここから出ないと風邪ひくわ！
『【水操作】を獲得しました』
え、なんかスキルを手に入れたんだけど？
いや、今はそれどころじゃない。
早く汚れを落とさなくては。
――バシャバシャ。
あれ？
なんだか水が温かいような？
何が起こっているんだ？
俺の体温で水が温まったとか……そんなわけないな。
となると原因は新しく手に入れたスキルのせいか。
この【水操作】って水を操作するもんだよな？
……もしかしてこのスキルって水のあらゆる部分を操作できたりするの？
例えば水の温度とか。
ちょっと試してみるか。
周りの水に温まるように念じてみる。
……しかし、何も起きない。
あれれ、おかしいな。
うーん、やっぱり気のせいだったのか？
いや、諦めるにはまだ早い。
もしかしたらこのスキルは効果範囲が狭いのかもしれん。
とするなら水をかき混ぜれば……おお、温かい！
やっぱり効果範囲の問題だったか。
そうと分かればもっと水をかき混ぜるぞー。
おほー温かくなったわー。
これならいくらでも湯船に入っていられるわー。
……などと考えたのが間違いだった。
そう、温まり過ぎてのぼせてしまったのだ。
やっちまったぜ。
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