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031 なかなか見つからない

 鍾乳洞の中を探したがミスリルは無かった。

 鉄鉱石はその辺にたくさん転がってるんだけどなぁ……。

 なんで無いんだよミスリル。

 ありそうな雰囲気だったのに。


 ……はあ、仕方ない。

 この洞窟はハズレだったんだ。

 次に期待しよう。


「どうした? まだ探し終わってないぞ?」


 俺が諦めモードだったのにポチはまだ探すと言ってる。

 でも探せそうな場所は粗方見ただろ。


「俺達はまだ湖の向こう岸を調べていない。早く調べよう」


 ……マジで?

 そりゃポチにとってミスリルは貴重品かもしれないけどさ。

 だからといってそこまでするか?

 俺はしたくない。


 どうしてもっていうならポチだけでやってね。

 俺は知らないよ。


「……俺は泳ぎたくないんだ。行くならポチだけで行ってくれ」


「水に濡れるくらい問題ないだろう?」


「ほら、俺って吸血鬼だから。水はダメなんだよ」


「何を言ってるんだ? 吸血鬼が泳げないなんて聞いたことがないぞ」


 え、この世界の吸血鬼って泳げるの?

 ……そういえば俺って日光浴びても平気だな。

 異世界の吸血鬼は弱点が少ないのかも……ってそれはどうでもいい。


「とにかく、俺は泳ぎたくないの」


「情けないな……なら、俺に乗れ。少しは水に濡れるが泳ぐ必要はないぞ」


 ポチの背中に乗るの?

 そんなことしたら途中で沈んだりしない?

 俺、心配なんだけど?


「早く乗れ。時間を無駄にするな」


 ポチが背中をグイグイ押し付けてくる。

 このままじゃまた魔法で無理矢理拘束されてしまうかもしれん。

 うーん……泳がずに向こう岸に渡る方法はないものか。


 ……あ、そうだ!

 船を作れば泳がなくてもいいじゃん!

 俺って頭冴えてるな!


 よし、さっそく船の材料を集めよう。

 材料は大量にある鉄鉱石だ。

 ポチにも協力してもらったから鉄鉱石はすぐに集まった。


 それから大量の鉄鉱石を金剛草トンカチで叩いて鉄を生産。

 できた鉄をカンカンと叩いたら……はい、完成。




 【アイアンボート(小)】

 鉄で作られた小舟。

 定員は6名まで。




 小さなボートだけど乗るのは1人と1匹だし大丈夫だな。


「船か。短時間にこんな物が作れるとは……アイのスキルはすごいな」


 そうだろうか?

 俺くらいのスキルレベルの連中なんてたくさんいるんじゃねえの?

 どうにも比較対象がいないから何とも言えんな。


「よし、じゃあ向こう岸に行こう。ボートに乗れポチ」


 ポチと俺を乗せたボートはゆっくりと湖を進む。

 ゆっくり進む理由は俺がオールを漕ぐのが遅いせいだ。

 非力な女の子にオール漕ぎなんていやーきついっす。

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