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030 山に登って鉱石探し

 結局、ミリー鉱山に登り始めたのは昼過ぎになった。

 これじゃ日が落ちる前に下山するのは無理なんじゃね?

 ……まあ、早く帰れるかは目的のミスリルがどこにあるか次第だけど。


「なあポチ。あとどれくらいでミスリルのある場所に到着するんだ?」


 ちょっと気になったのでポチに聞いてみる。


「……もう到着している」


「え? どういうこと?」


「ミスリルがあるミリー鉱山に俺達はもう着いているだろう?」


 えぇ……(困惑)

 まさか、そんなことあるわけないよね?

 ポチってばあんなに自信満々だったんだし。


「……ポチ。もしかしてミリー鉱山のどこにミスリルがあるのか知らないのか?」


「その通りだが……それがどうした?」


 やっぱりか……。

 あーやっちまったな。

 完全に時間を無駄にしちゃったよ。

 ポチが連れて行くなんて言うから信じてたのに。

 嘘は言っていないけど、これはあんまりだ。


 でもポチを責めるのは違うよなぁ。

 これは俺がもっと早く気づくべきだったわ。


 仕方ない……今からミスリルを探すか。

 だけどミスリル探しに時間をかけたくはないな。

 【採掘の極意】で掘ればミスリルなんてすぐに手に入るんだし。

 ……まあ、しばらく探して見つからなかったらどうするか考えるか。


「……とりあえず、今からミスリル探しを始めるぞ」


「そうか。ではミスリル探しはアイに任せよう」


 お前も頑張るんだよ、と喉まで昇ってきたがここはグッとこらえる。

 ポチには肉を食わせてもらったんだし、お礼としてここは俺が働こう。


 そんなわけでミリー鉱山を登ったり下ったりする。

 普通なら足腰がバキバキになるところだが、俺にはクロサクラがある。

 ロボットの健脚の前には坂なんて意味ないのだ。


 そうしてミスリルを探すこと1時間。

 岩陰に洞窟があるのを発見した。

 ファンタジーな世界じゃこういう洞窟に鉱石ってあるんだよね。

 ここは異世界の可能性に賭けてみよう。


 洞窟は結構狭いな。

 俺とポチは入れるけどクロサクラは無理っぽい。

 仕方ないのでクロサクラは洞窟の入口に置いていく。


 洞窟内は暗いが俺には【暗視】があるから問題なく見えている。

 ポチも【暗視】を持っているみたいで特に暗闇を苦にしている様子はない。


 しばらくの間、黙々と洞窟の奥を目指して歩く。


「……むっ。アイ、ちょっと待て。臭うぞ」


 は?

 だ、誰が臭うだって?

 俺はちゃんと身綺麗にしてるし!

 俺は臭くないもん!


「……ここが怪しいな。ふんっ!」


 そう言ったポチは右の壁に体当たりをした。

 すると壁が崩れて隠された空間が露わになった。


「な、なんだ臭うって隠れていた洞窟のことだったのか……ふう」


「お前は何を言っているんだ? 早く行くぞ」


 ポチの後に続いて俺も隠れていた洞窟に入った。


 そこは鍾乳洞みたいな光景が広がっていた。

 天井にはつららみたいに岩がぶら下がってるし、目の前には地底湖がある。

 そして、この空間はとても広い。

 なんか雰囲気的にミスリルがありそうだな。


 よし、ここでミスリルを探してみるか。

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