第6話 魔の森
今回笑い要素がないです…
ごめんなさい…
「…真冬っ!起きて!」
「はっ!?なんだ、さくらか…」
「おはようっ!」
「俺はまだ…寝たりない…」
「ダメだよ!起きてっ!」
「ぅ…もうちょっと…」
「もう…真冬ったら…」
俺は魔王を討伐しなきゃいけないから今ぐらいは…
「そんなに起きないなら…こうだっ!えい!」
ボスッ
「いっ!?さ、さくら…?」
さくらの手には包丁が…
腹辺りから布団が真っ赤に染まっていく…
「どうしっ、て…」
「真冬が悪いんだよ?あのときも…そして今も…」
「はっ!?はっはっはっはぁ…はぁ……はあ…夢か…」
最悪だな…あの感触もまだ残って……って、え?
「いってええええええええ!!!!!!!!!」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!痛いからっ!?もっと揺らさずに運…べ?」
なんで俺狼に咥えられてんのおおおお!?
やばい!やばい!やばい!どーいう状況!?
てか、狼でか!俺より余裕ででかいよ!
え?え?え?ええええええ!!!!
とっとりあえず!どーにか…って身体には力が入らない…血が…流れ…って今はこの状況を!
どうすればいい?か、体は…だめだ、やっぱ力が入らない…
…だめだ…意識が……考えないと…今意識を手放せばもう二度と起きれない気がする…どうすれ…ば……
「ぐはっ!?」
ここは…はっ!俺は!お、狼は!?
…は?
おい、なんなんだよ…なんで、なんでこんなにいるんだよっ!!!
優に五十は越えているだろう…狼の群れに、俺は囲まれていた…
「「「「「「ウオオオオオオオオオオオン」」」」」」
腹の底から響いてくるほどの遠吠え…
俺は考えることをやめてしまっていた…
狼の群れは道を作るように左右に別れる。
そして、その道を周りの狼より一回りも二回りも大きな狼がこちらに向かって歩いている…
そうか、俺はここで喰われる…
…俺は結局何もできなかった…
…所詮俺なんて誰も助けることはできない…
…あのときから俺は変わっていなかった…
《精神へのダメージが許容量を超えました。
女神の加護を発動します。》
『そんなことはありません…あなたは大切な人を守ったではありませんか。』
…俺は、さくらを…
『あなたのお陰であの子は生きられるのです。』
…俺は…
次回は回想回。
次の投稿は遅くなります。
感想、アドバイス等あればどんどんください。




