武装解除
いつだって自信満々で、強気な態度。
そんなあなたが苦手。
わたしは自分がキライだから。
自信の持てる長所なんてひとつも思い浮かばない。
欠点ばかりの自分。
地味に真面目に、目立たないように。
静かに生きているのに。
なぜあなたは、わたしを
明るいところに引っ張り出そうとするの?
意を決して声に出す。
もうやめてください
わたしのことは 放っておいてください
あなたは少し悲しい顔をした。
そんな顔をさせたいんじゃないのに。
どうすれば分かってもらえる?
わたしはただ 遠くからあなたを
見ていられるなら それで良かった
あなたは泣きそうな顔をして
わたしを抱きしめた。
ああ、あなたはこんなにも温かい。
わたしは
ずっと前からあなたのものでした。
title by 鳶色に眠る