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いつかの年の<俺>小話 雨の七夕

ずっとどんよりした空模様だったけど、昼過ぎから降りだした。


滝のような雨。


見る間に、道路が冠水状態。突然の豪雨に、排水が間に合わないんだな。時間が経つにつれて、降り始めの時よりはましになってきたけれど。


今日は七夕。ここ一週間くらい、あちこちで笹が乱立してて、短冊も満員御礼状態。あんまり願い事が多すぎて、天の川が氾濫起こしたのかな。


今年も織姫と彦星は会えないのか・・・


「だいじょうぶだよ、おじさん。雨のときは、かささぎが天の川に橋をかけてくれるんだよ」


小原さんちの健一くんが教えてくれる。こんな雨だけど、塾は休みにならないからな。いつも通り俺が送り迎えすることになってる。


「そっか。ありがとう、健一くん」


お礼を言うと、えへへ、と笑う。えくぼが可愛い。


「ねえ、おじさん」


急に真剣な顔になって訊ねてくる。何だ?


「かささぎ、って、何?」


かささぎっていうのはねぇ・・・そんなことを話しながら歩いた、雨の七夕。


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もこっちの<俺>も、<俺>はどこでも変わらない。
『俺は名無しの何でも屋! ~日常のちょっとしたご不便、お困りごとを地味に解決します~(旧題:何でも屋の<俺>の四季)』<俺>の平和な日常。長短いろいろ。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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