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ある年の<俺>小話 12月19日。 芙蓉の誘い 1

忘年会に来ないかと誘われた。


絶対、嫌だ。何故かって? つまり、誘った相手と誘われた場所が問題なんだ。誘った相手は日向芙蓉、誘われた場所は彼の営む女装バー。


絶対いじられるに決まってる。


言うのも恥ずかしいが、俺はこれまで何度か芙蓉の手によって女装させられたことがある。本人の女装も、女以上に女で美女で見事としか言いようが無いんだが、その芙蓉の手にかかると、俺も結構な美女に魅惑の変身(元義弟の智晴談)してしまう、らしい。


どういう魔法を使うものか、他の人間が同じことを俺にやってもそうはならない。「男が女装している」のが丸分かりになる。なのに芙蓉がやると、恐ろしいことに、知らない男に声を掛けられるほどにまでなってしまうのだ、この俺が。


その時は鳥肌立ったけど。


芙蓉の双子の弟、葵からも「是非来てくださいね」とメールが入ってたけど、無視だ、無視。タダ酒は魅力的だけど、そんなもんでプライドを捨ててたまるもんか。


女装、ダメ。絶対。「もう絶対そんなことさせないから」なんて猫なで声を信じたら、自己嫌悪と後悔の嵐が待ってるに決まってる。


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□■□ 逃げる太陽シリーズ □■□
あっちの<俺>もこっちの<俺>も、<俺>はどこでも変わらない。
『俺は名無しの何でも屋! ~日常のちょっとしたご不便、お困りごとを地味に解決します~(旧題:何でも屋の<俺>の四季)』<俺>の平和な日常。長短いろいろ。
『古美術雑貨取扱店 慈恩堂奇譚』古道具屋、慈恩堂がらみの、ちょっと不思議なお話。
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