「Ⅰ:魔法言語の文法」
魔法を発動させるには、ただ魔法語をでたらめに唱えるだけではいけません。正しい文法、正しいイマジネーションをもって唱えなければならないのです。
なお、魔法語の並べ方を文法、またはスペルといいます。
それでは、文法からです。
《文法》
《対象》=《形質》=《加護》=《性質》=《属性》
①例えば、壁魔法を例にしてみましょう。
まず対象に、「ヨ:地形」もしくは「ニ:物体」を置きます。
続いて「バルサア:壁」を持ってきます。
ヨ=バルサア、もしくはニ=バルサアとなります。
これだけでも魔法は発動しますが、魔法の大半はイマジネーション、つまり想像力なので、イメージをより確固たるものにするためにスペルの後に魔法名を添えます。
「ヨ=バルサア、壁!」
こんな感じです。
では次に、①で完成した壁に、加護を付与しましょう。
「ジステリタサ:人間」は人間であれば誰でも加護を受けられるので、それを例にします。
「ヨ=バルサア=ジステリタサ……
これではまだ完成ではありません。このあとに続く性質、属性に対して加護を与えるのが《加護》の魔法語だからです。
例えば、性質を「トロモ:硬化」、属性を「ツチ:土」としましょうか。
それをスペルに正しく当てはめると、
「ヨ=バルサア=ジステリタサ=トロモ=ツチ」
となります。仮に名前を「土の堅壁」とでもしましょうか。
この状態が一番魔法語が多い状態です。
並べてみると、
「ヨ=バルサア」 壁
「ヨ=バルサア=トロモ」 堅壁
「ヨ=バルサア=ツチ」 土の壁
となります。
基本的に、スペルの中の魔法語は多い方が効果は高くなります。
また、スペルを並べたあとの魔法名は自分のオリジナルで構いません。魔法をイメージしやすい名前を付けると良いでしょう。