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最後の春休み

作者:

別れの季節なので書いてみました。

ガタン・・・ゴトン・・・

あなたは今でも私を覚えていますか?

話すことすらなくて、目が合っただけでも私は嬉しかったの・・・。

ねえ、何処かで私を見つけたら、私と分かってくれる???

きっとあなたは私のことなんて覚えていないよね・・・。

揺れる電車。

ガタン・・・ゴトン・・・

過ぎ行く景色。

ガタン・・・ゴトン・・・

卒業を迎えたあの日から、もう幾度も春は巡ったのに・・・

私の想いは変わらないの。

あなたに思いを馳せても・・・

ゆれる景色と共にきえていくの・・・



==========================================



私との接点なんてひとつも無かった、あなた。

だけど・・・

誰にでも優しくて、いつも楽しそうにしているあなたの姿は私にとって憧れでした。

それは届くはずの無い想い。

それは・・・私の片想い。

言いようの無い愛おしさに狂いそうになるの。

高校を卒業すれば、あなたはいずれ私のことなど忘れてしまうのでしょうね。

そして新しい環境で、新しい友達と笑い会うの。

せめて・・・気持ちだけでも・・・。

だけど、臆病な私にはそんな勇気・・・あるわけない。

ゴメンね。

私に、ゴメンね。

せっかくココまで人を好きになれたのに・・・。

出来れば心の片隅でも構わない。

贅沢なことは言わないから・・・

だから、お願い。

少しでも私の存在を覚えていてほしいいの。




コレは私の精一杯の勇気。




あなたのことを想っていた「私」がいたことを知って下さい。





「ずっと好きでした」





口に出して言えないけど、

ずっと・・・ずっと・・・あなたのことが好きです。

これから、私も新しい人を好きになって、

そしていつかはあなたを忘れるのかもね・・・。

それでも・・・この街を離れる、「今」の私の気持ちを残したいの。





あなたの机に残した私の最後の勇気。

使ったシャーペンは大事にするよ。





さよなら。愛しい人。





最後の春休みは切なかった。

でも、陽光のせいかな・・・?

少しだけ、幸せな気分なんだ・・・。



==========================================


揺れる景色・・・

あなたへの思いは変わらない・・・

あの最後の春休みのように・・・

今も私は・・・

私は・・・

視線を上げると向かいに座っていた人と目が合った。

ガタン・・・ゴトン・・・。

揺れる電車の中。

「久しぶり。」

それは愛しいあなたの声でした。




最後まで読んでいただき有難うございました。

まだまだ未熟ですが、今後ともよろしくお願いします。感想などいただけたら嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] めっちゃ感動・同感します!こういう話好きです!
[一言] 途中はすごく切なかったけど、最後の終わり方はすごく良かったです!私は翠先生の小説すごく好きです。これからも応援してるので頑張ってください。
2007/04/01 23:30 退会済み
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