制服チェンジ
翌日はちょっと夏服では寒い日だった。
でも、あゆみちゃんは夏服で上にジャージを着て授業を受けていた。
僕は「寒くないの?」って聞いたら、笑顔で大丈夫と言っていたけどね。
それで昼休みに、僕のところに女子クラス委員の高橋さんがやって来て、
女装のテストをするから放課後帰らずに残って欲しいと言ってきた。
その顔話を聞いていたあゆみちゃんの方を見たら、楽しそうに笑顔だった。
「何するの?」って聞いても教えてくれなかった。
それで放課後になり、僕の席を嬉しそうに囲む女子達。
高橋さんが言った。
「昨日の話し合いで、ゆうな君の女装適合テストをする事になった。
とりあえず女子の制服を着てもらって、それでゆうな君の女子制服姿を見てみたい。
その後に男装女子を決めようと。なんならゆうな君が指名しても良いと。」
と言って、制服が入っている袋を渡された。
えぇー今から女子の制服を着るのって思ったけど、
早く着替えて来てと女子達に言われて、その袋を持って男子更衣室に急いだ。
幸い更衣室には誰もいなかった。ホッとして袋を開ける。
綺麗に折りたたまれた女子制服の上に、小さな紙があった。
見た事のある丁寧な字で
「この冬服はあゆみの制服だよ」「大事に着てね」「もし良かったら私を選んでコンテストを頑張ろう♡」って書いてあった。 僕は一瞬で興奮してしまった。
この制服はあゆみちゃんの制服って・・・。
僕は自分の制服を急いで脱いだ。
そして、あゆみちゃんの制服を着た。
女装には慣れているけど、手が震えてしまった。
スカートの腰のフックが上手く締まらない。1番絞めてもちょっと緩い感じがした。
そして上着に。でもブラウスのボタンが上手く出来ない。
落ち着け落ち着けと僕と深呼吸を繰り返した。
リボンを首に巻くけどこれも上手く出来ない。
そして最後にジャケットに腕を通す。
肩幅だけはちょっとだけ狭かったけど、胸周りも袖丈も少し長いくらいだった。
僕よりも背の高いあゆみちゃんの制服だと、スカートも上着もちょっとだけ大きい感じがしたけど着れた。
最高に嬉しかった。
だって我が高校の女子制服は可愛い事で有名で、その制服を僕がしかも学校内で着ている。
しかもあゆみちゃんの制服を・・・・。
それだけでも死んでも良い位の興奮状態だった。
でも少し冷静になり、誰もいない更衣室の鏡の前で自分の姿を見てみる。
マジ可愛かった。
再びもう死んでも良いくらいの気持ちだった。 そして、あゆみちゃんの良い匂いがした。
いつもの良い香りの僕が好きな香りが制服から匂ってくる。
まるであゆみちゃんに抱かれているかの様な気分になりそうだった。
それで思わず自撮りをしたくなったけど、手が震えてピントが合わない。
もう自撮りは諦めて、櫛で女の子ぽい髪形に自分なりにセットして、
あゆみちゃんのメモにペンでお礼の言葉を上書きをして、
自分の制服と一緒に袋に入れて更衣室のドアを少しだけ開けて廊下を見た。
幸い誰もいない。
しかも我が教室と更衣室は近かった。
廊下を早歩きで歩き、教室のドアの前に立ち、
ドアを少しだけ開けて
「ゆうなだけど入るよ」と言ってドアを開けて中に入った。
1歩2歩と歩く。
教室内から「きゃー!! 可愛い!!」とか「ワァー」とか「ウォー」とかの大声が響き渡る。
まるでアイドルになってステージにでも立っている気分だった。
教室には男子は数人だけど、大半の女子は残っていた。
男子が言う「お前本当にゆうななのか?」
だから僕は言ったよ「ゆうなだよ」と。
女子達も驚いていた。あゆみちゃん以外はね。
そして、女子は言う「こんなにも女子の制服が似合うとは思っていなかったと」
僕は調子に乗ってしまい、ちょっと女の子ぽい動作をしてみた。
こんな時に先輩の女装指導が役に立った。
再び歓声が上がる。
男子が近づき、お前本当は女なんだろうとスカートを捲ろうとした。
僕は相変わらずの痔持ちなので、関根先生のアドバイス通りにショーツとナプキンだった。
なのでスカートを必死に守って
「きゃー!!」と床にしゃがみ込んでしまった。
教室内で男子や女子が見ている前で。 一斉に笑い声が教室内に響き渡った。
もう完全に女子になっているって。
もう決まりだなと誰かが言ったのを覚えている。
僕は真っ赤な顔だったけど立ち上がってこう言った。
「この制服誰の?」
「ピッタリなんだけど」
「出来るのならこの子を指名しても良いかな?」
と少しおどおどした声で言った。
そしたら、高橋さんが「その冬服はあゆみちゃんの制服だよ」
「あゆみちゃんを指名するのって?」
言ってきたので、「指名しても良いと言っていたしサイズもちょうど良いから何となくね」
と言い切った。 残っていたクラスの皆があゆみちゃんを見る。
女子の誰かが言った「あゆみ指名だって」
あゆみちゃんが切り出す。ちょっと困った顔だったけど。
「指名しても良いって約束だったからしょうがないから私が男装をやるよ」と恥ずかしそうに言った。
自然と拍手が沸き上がった。
そして僕は言った。「僕の制服を着てみない?」と言ってみた。
それ面白い!良いアイデアだねと盛り上がる。
もうノリノリの女子達にはあゆみちゃんは逆らう事は出来ずに、
僕の制服が入った袋を持って教室を出て行った。
それで、僕のメイクが残った女子達の手で始まった。
僕は椅子に座らせられて、勝手にメイクされていく。
僕の不安は的中した。鏡を見せてもらったが、僕的には赤点の出来だった。
そんな時に、僕の制服を着たあゆみちゃんが更衣室から戻ってきた。
教室のドアを開けた先には僕の冬服を着たあゆみちゃんが立っていた。
狙った通りにあゆみちゃんの男子制服は似合っていた。
僕の冬服を着たあゆみちゃんは少し恥ずかしそうに頬が赤くなっていて目も少し潤んでいた。
パンツルックも足が長く見えて似合っていたし
くびれショートの髪形も男子風だったのもあるけど、男装の麗人って感じがした。
でもちょっと僕の制服はきつそうに見えたけどね。
女子達からも評判も良くて「似合っている」とか「格好良い」と言われていた。
そう言われて満足そうだったあゆみちゃんだったけど。
メイクされていた僕を見つけて、「私にもやらせて」と言ってメイクを直し始めた。
僕は安心してあゆみちゃんに任せた。
ウットリする僕を見て
「さっきまでのゆうな君と違う」「私達と態度違い過ぎ!」とか言っているのが聞こえた。
しばらくしてあゆみちゃんのOKが出て、僕が鏡を見る。
ゆうなからいつものあかねになっていて安心したよ。
一瞬の沈黙が続いていて誰かが言い出して「ゆうな君って本当に男の子なの?」
「私達よりも可愛い」「もう優勝だね」とか銘々言っている。
ちょっと2人で並んでみてと言われて僕は立ち上がり、
僕の制服を着たあゆみちゃんの横に立つ。
あゆみちゃん恥ずかしそうに頬が赤くなっている。
僕は冗談で両手であゆみちゃんの腕を掴んだ。
そしたら女子達が「ゆうな君やり過ぎ、あゆみが恥ずかしがってるじゃん」
そう言われたのであゆみちゃんを見たら顔が真っ赤だった。
僕はやり過ぎたなと反省して手を離した。
読んでいただいてありがとうございます
あゆみちゃんの制服を着たゆうな君と
ゆうな君の制服を着たあゆみちゃん
次回は歩きます




