1/2
路地裏の秘密
「おーい!ゴミ出しといてくれ」
「はーい」
彼の名前は大樹。高校生だ。一ヶ月前、同じバイトのたかしが死んだ。二、三日は警察が来たりして忙しかった。同じ高校で、葬式も行った
「はぁ、まさかたかしのやろう。シンクに頭をぶつけただけで死ぬだなんて…」
大樹が外のゴミ箱にゴミ袋を入れていた時、ふと路地裏を見た
「なんか、青白くね」
路地裏の奥が青く光っていた
「ライトか?」
大樹は気になり、光がある方へ進んだ
「うっ」
急に視界が広くなり大きな道に出た
「あ、なんだこれ」
さっきと全然違う風景だ。レンガ造りの家や道路が蔓延っていた。まるで中世ヨーロッパのようだ
「異世界か?」
不思議に思ったが、ポケットに入っていたスマホを見ると八時になっていた
「あ、やっべ。帰らなきゃ」
大樹は来た道を戻った