点景あるいはかくれて泣くうた
(短歌六首)
渋滞の車の窓から顔を出す子犬の野生がこぼれる唸りよ
朝焼けの赤い空気に立つ不死の人工建造物の寒さよ
好きというただ言の葉が突っ立って電気も消さずにながれる沈黙
好きというただ言の葉が揺れている電気を消して融けあう白蛇
薄青い裸の君は海のよう小さな喘ぎは潮騒のよう
音もないキッチンに夜座ってる君をみたときかくれて泣いた
───────────────────────
お読みくだり誠に有難うございます。
またお会いできる日を楽しみにしています。
でわ。