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旅立ちの日


首都から離れた辺境の地でも、雪下のフキノトウが顔を出し、春風が花の香りを運んでくる季節になった。

西部の地、レクセイ領では、一人の巣立ちを見送るべく領民たちが集まっていた。


「辛くなったら、いつでも帰ってきていいんだぞ。」

「健康に気を付けてね。私たちは何があっても味方よ!」

「ふふ。お父様も、お母様も、心配しすぎですわ。アルダーお兄様もいらっしゃるし、きっと大丈夫です。到着したら一番に手紙を書きますね。」

ふわりと春の花が咲くように、巣立つ令嬢は笑う。


「お嬢!俺たちのことを忘れないでね!」

「たまには帰ってきて、また一緒に遊んでください!」

「いつでも待ってますからー!」

領民たちも、遠慮なく次々と別れを惜しみ声をかけていく。

「皆、お見送りありがとう。私ラヴィーナ・レクセイは、誠心誠意の限りを尽くし、学びを得てまいります。」

小さな頃から、何度も教育係のハリーヌに怒られて覚えたカーテシー。

首都で通用するのか…不安になって、最近ハリーヌにもう一度教わり直した。

真心を込めてカーテシーをする。


ラヴィーナ・レクセイ、15歳。

首都にあるカルロダヴィア学園に入学するため、生まれ育った領地を旅立った。





ここ、アスモデア大陸は、世界に4つある大陸の内の1つだと言い伝えられている。

他の大陸の存在を見た者は無く、全ては言い伝えられた伝説である。

しかし大陸は確かに存在しているというのだから不思議だ。

見た者がいないのは、大陸に宿る4人の女神が隠しているというのが最も有力な説だ。


アスモデア大陸にはアスティアという女神が宿り、春の精霊が地の至る所で人間を見守っている。

春の精霊の存在を多くのものが感じられるのは、精霊と心を通わし、その力を借りて力を使える「聖者」の存在が身近にあるからだ。

ラヴィーナも、その聖者の1人であった。






公国は、全土の5分の1。2国だけ。

小国は、全土で5分の1。8国ある。

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