表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/196

「ゼラ・ニィー」「フローレンス・ケイト」(9)

更新いたしました。

   大変な一日が終わり夕食を済ませ疲れた体を休ませるためにシャトルーズにもたれ仮眠を取っているとチャアがすまなそうに声をかける。

「パーナから連絡が入ってます。会話してください」

「え・・、わかった」

「アキラお久しぶり・・、一度も連絡してもらえなかったけど・・」

パーナの強い口調にアキラは言い訳を考える。

「だってさ、この魔道具距離が遠くなるほど話せる時間が短くなるって聞いてたから迂闊には使えないと思ってとっておいたんだよ」

「長話しない限りそんなにすぐには話せなくならない様に最高級の物を渡してあるのに・・、本当にもう・・」

「探索の方はどうにか三体の希少なゴーレムを捕獲できたので明日には皆で迷宮を出て地上の拠点に向かう予定だよ」

「凄いじゃない、流石ね」

「ありがとう、でも結構苦労は有ったんだよ」

「あの暗黒大陸イグドラシル「アンマ」の地下迷宮で探索しているんだから、・・でこちらの要件は貴方の父親が「わの国」を離れ私達の大陸の西方側に位置するブリーテン諸島に視察に来ているって情報が入ってきたの」

「親父が・・」

「ブリーテン諸島は今「わの国」の造船所の一大拠点になっているの。もし会いに行きたいなら密入国の手配をしておくけど」

「すまない頼むよ」

「わかったわ、「フェル」の商会の出張所で手配できる様に準備しておくわ。本当は一度、王都に帰ってきてほしかったんだけどね」

「パーナ、帰ったら埋め合わせは必ずするよ」

「ホントね、楽しみにしてるからね」

パーナがそう言うと、すまなそうにチャアが会話に割って入ってきて一言。

「次の場所でも魔道具は使わなければならないので、ここらで切らせて頂きますすみません・・」

そう言いながら魔道具の効果を閉じてしまう。

「ごめんなさい、アキュラ。いざという時に使えなかったら大変だから・・」

「仕方がないよ、パーナはもう少し喋りたそうだったけどね」

チャアにそういうと後ろからニィーが傍によってきて話しかけてきた。


「凄く良いものを持っているんだな、今、王都「ウロポロ」のパーナ王女と話していたんだろう」

ニィーが同じ様な首飾りタイプの魔道具を見せる。

「はい、ニィーさんもケイトさんと今日使ってましたよね」

アキラがそう答えると。

「ああ、そんなに長距離では使えないけどな。それ、王族くらいしか持てない希少品だぞ」

「そうなんですか、・・そうでしょうねこの距離で会話できるんですから」

「そうだぞ、俺達が持っている魔道具クラスでも恋人達のあこがれの品物なんだぞ」

「え、恋人同士が使うものなんですか」

「別に用途が決められている訳ではないが、一番の用途は恋人達だよ、離れていても話せるんだからな」

「そうなんですか、俺達のいた世界ではほぼ全員が同じ様な物を皆が持っていましたので・・」

「ケイトにはそう聞いてたから、これを手に入れた時の嬉しそうな顔を今でも思い出すよ」

「その位貴重品なんですね」

「ああ、一度も使ってなかった様子だったからな、上手く使わないと失礼になるぞ」



ニィーの助言にパーナに悪い事をしていたなとその夜、アキラはおおいに猛省することとなった。





次話もどうかよろしくお願いします。


もしよろしければ小説家になろうでの、評価、ブックマーク・フォロー、感想などを頂けますと幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ