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古の戒律により呪縛されし王都「ウロポロ」(5)

更新いたしました。

  「ここが「ぜら・あな」商会のゲストルームになります、何か御用がお有りでしたらこの者にお言いつけ下さい」

広い「ぜら・あな」商会本店店舗の裏側に回るとひときわ品のある建物の前で馬車は止まり、ジャンニが先に降りた執事を紹介した。

「セグーと申します、何なりとお申し付けくださいませ」

セグーは深々とお辞儀をし部屋に案内しようとした。

「あっ、すみません早速ですがチャアに魔核の粉を食べさせてあげたいのですが」

アキラはパーナが手配してくれていた袋をお腹を空かしているチャアに早く食べさせてあげたかった。

「ありがとう、お腹ペコペコだったんだ」

チャアがアキラの肩で可愛くお腹を押さえる仕草をしていた。

「こちらへどうぞ」

セグーが案内しようとするとジャンニが言葉をかける。

「聖戦士殿、私も同行してよろしいか?」

「かまいませんが・・」

驚くアキラにジャンニが答える。

「パーナ女王から今朝届いた書簡に国宝「ビル」以上のゴーレムに搭乗を許された伝説の聖戦士の再来と書かれておりましたので、ぜひこの目で見とうございまして」

その言葉にアキラは心に中で絶叫していた。

(・・パーナ!)



「おお、これがそのゴーレムですか、明らかに只のロックゴーレムではありませんな、この佇まい美しさ・・何の材質でなのでしょうか宝石のようにも見えますし全てが魔核で出来ている様な力を感じますな」

ジャンニはアキラが腕輪でシャトルーズを呼び出すと感嘆の声を上げていた。

「本当に素晴らしいです」

セグーもシャトルーズを見上げ息をのんでいた。

「シャトルーズも喜んでいるみたいですよ」

チャアが誇らしげに答えた。

「シャトルーズと申しますか、見せて頂きありがとうございます」

ジャンニが礼を言うと、チャアは更に答える。

「空を飛ぶときは更に綺麗な翅が光るのよ・・って、食事食事・・」

本体を露出させると本体に飛んでいきアキラが魔核の粉を投入するのを待ち構えていた。

「すまない、本当にお腹がすいていたんだな、沢山食べてくれ」

アキラはすまなそうに袋から粉を撒いた。

「今度は、飛ぶところを是非見てみたいものですな」

二人の紳士はお互い顔を見合わせ頷きあっていた。



ホテルの様なゲストルームに二晩泊まった翌朝、外でアキラが剣の鍛錬をしているとセグーが駆け足で現れた。

「こちらでございましたか、王宮から呼び出しの書簡が参りましたお支度をお願いいたします」

「え、どんな格好で行ったら良いのですか?」

「そうですねゴーレムを謁見しなければならない様ですから・・、礼服という訳にはこの前の服は綺麗に洗って修繕しておりますが」

「分かりました、上に羽織るものだけ見繕ってくれませんか?」

「かしこまりました、多分野外での謁見になりそうですので、・・ですが万が一に備えて王宮内用の礼服も用意しておきます」


(パーナ、打ち合わせ通りに上手くやってくれてるのかな・・、だんだん心配になって来るよ)

汗をぬぐいながらアキラは溜息をついていた。




次話もどうかよろしくお願いします。


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