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南北を分断する長壁の要塞都市「バリキシメト」

新章、更新いたしました。

  「設置してある大規模魔法陣展開」

「展開します「烈炎の領域」発動いたしました」

「なお、敵ミスリルゴーレム隊侵攻とまりません」

「効かぬか、これ程の魔法を展開しても何の役にも立たぬか、この大河を渡られると大陸の残された最後の土地まで奪われる・・、死守せよゴーレム隊前へ」

巨大な大河を跨いでの激しい戦場、獣人達は異邦人達に追われ最後の闘いの場といえるこの地での戦闘で劣勢を強いられていた。

「ゴーレムが足りん・・、異邦人達が改良開発した武器に頼らなければ戦線を維持できないとはな」

将軍と呼ばれる獅子の顔を持つ獣人「カバック」は苦虫を嚙み潰したような顔で指揮をとっていた。



「大陸が見えてきましたが、前方で大規模な戦闘が行われているようです、速度を落とします」

「高度はこのままにしておいてくれ」

チャアの報告にアキラが答える。

「この高度だから・・この大陸の形・・、見覚えがある・・アマゾン?まさかな・・、シュミーさんの故郷の街はどの方向?」

「あの戦闘が行われている大河の北側にある山脈を利用し長壁の要塞都市が出来ていると聞いています、多分その北側の街のどれかだと思います」

「要塞都市か・・、巻き込まれたくないな・・、海岸線に沿って大きく迂回して北側から侵入しよう」

「わかりました、再び速度を上げて北に向かいます」

シャトルーズは再び速度を上げて北上する。



「陸地の向こうに黒い海が見えてきてるじゃないか」

アキラが叫ぶと。

「この辺りからが南北の大陸を繋ぐ回廊と表現されている場所です、これ以上の北上は・・侵入するとしたらこの辺りからになります」

チャアが答えると。

「すまない、少し確かめたかったんだ・・、ここは南アメリカ大陸だよ・・」

「そんな名前はつけられていませんよ」

「いや、俺の居た世界での名前だよ」

「ケイトの故郷と関係が有るのですか?」

「ケイトさんの故郷の国は北アメリカに有ったんだよ・・、そうか・・この世界の地形は俺達の居た世界とほぼ同じなんだ!」

「?、同じなんですか・・」

「そうだ、多分間違いない・・この高度だからわかったんだ」

「こんなに高く飛べるのはこの子位しかいませんからケイトは知らなかったんですよ」

「少し海岸線を戻ったら夜を待ってどこか近くの街の傍に降りよう」

「わかりました、ここに来るまでの途中に少し大きめの街が見えましたのでその近くにしましょう」

「頼んだよ」



深夜になるのを待ってシャトルーズは街から少し離れた海岸へ「わの国」へと遂に上陸をした。




新章となります、どうか次回もよろしくお願いします。


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