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暗黒大陸イグドラシルの地下迷宮「アンマ」(11)

更新いたしました。

  「結構混んでるな」

アキラは食堂街を歩いていた、その奥には港が広がり古い帆船から黒船迄多数の船が並んでいた。

「港の設備は古めかしい木材を中心にした設備ばかりなんだな」

この前まで働いていた「アムス」の港と見比べながら街を散策していると一際賑やかな大きな食堂が目についた。

「あそこにしよう」

前の集団に続いて店に入るとカウンターで料理を選び会計を済ませてから席に着く大衆食堂だった。

「初めて見るような料理もあるな」

順番を待つ間に決めた料理を手に取り会計を済ませると空いている席を探すがなかなか見つからない、すると奥に一人で食べているテーブルを見つけ話しかける。

「すみません、ここよろしいですか?」

狼タイプの獣人だろうかこちらを見つめ頷きながら返事をする。

「かまわないが、異邦人に相席を頼まれるとは驚いたな」

「あ、迷惑でしたか?」

「いや、私達を見る目が私の知っている異邦人達とは違う様だし・・」

そう言うと座る様に目配せした。

「ありがとうございます」

アキラがテーブルに着くと。

「君も一人になったのかな」

悲しそうに男は訊ねた。

「はい、今は一人です「アムス」から来ました」

「そうか・・、やはり東の大陸か」

男は訊ねる。

「東の大陸では我々はどんな風に見られているのかい?」

「良く解りませんが・・、港では良く姿を見ました」

「それは「わの国」に囚われた労働奴隷じゃないのかな?」

「労働奴隷ですか・・、でも街では結構和気あいあいとしていた印象ですが・・」

すると男はさらに小声で。

「仲間もなくした、家族もない・・、なにより闘いにも疲れた・・、すまないが君の働いていた所を紹介してもらえないだろうか?」

突然の申し出にアキラが戸惑っていると、突然向かいのテーブルから罵声の声が飛ぶ。

「貴様、異邦人に取り入ろうとしているのか」

振り向くと、その声の主は昨晩宿で見かけた獣人達だった。

「そんなことはない」

狼タイプの獣人は慌てて席を立ちその場を立ち去ろうとする、しかし何人かの獣人達が男について行く。

慌ててアキラが男を追おうとするとリーダーらしき獣人が前を塞ぐ。

「異邦人さんよ、俺達には俺達のルールがある、貴様は黙って飯でも食ってろ」

アキラはその態度にムッとし次の瞬間リーダーの手首をつかみとると足を引っかけ床に転がす。

「お前達の指図は受けない」

そう叫ぶとそのまま店の外へアキラは飛び出す。



奥の路地から幾人かの人々の悲鳴が聞こえてくる、慌ててそちらに向かうと周りを獣人達に囲まれ先程の男が体を変形し倒れていた・・。



どうか次回もよろしくお願いします。


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