暗黒大陸イグドラシルの地下迷宮「アンマ」(6)
更新いたしました。
「だいぶ普通の動きになってきたよな」
アキラがチャアに確認を取りながら日頃の剣の型を数時間は舞っていた。
「眠りから覚めた時はお腹いっぱいの魔力と今まで以上の事が出来そうな充実感があったから大丈夫と思ったんだけど・・、この子前以上のじゃじゃ馬になってんだもの・・」
「間違いないよ、俺しか見てないけど多分シャトルーズはここから生み出される全てのゴーレムの親玉だと思うんだよ・・」
「ロックゴーレムじゃないとは思うけどそんなに凄いのかなこの子・・あ、湖からまたゴーレムが出てきてる・・良かった!」
「沢山出て来たな・・、これで一安心だ・・ん・・なんか前と違ってえらくゆっくりな動きじゃないか?」
「え、・・たしかにゆっくりというより・・もしかして・・」
「どうした?」
「もしかして・・、やっぱりそうよ・・」
「?」
「私達の方が速いんです・・刻の感覚が・・私達の時間の感覚が加速状態みたいです」
「ゴーレム達が前と同じだとしたら・・」
「五倍位は加速してます・・」
「元に戻せる?」
「これで原因が分かりましたから・・、私達の感覚も含めて調整します任せて下さい」
すると見る間にゴーレム達の動きが元に戻っていきシャトルーズの動きの違和感もなくなっていった。
「凄いぞチャア」
「へへ・・」
(ようやくこの罰ゲームも終わりを迎えられそうだ・・)
一番広そうな通路を登るとそこはサバンナの様な広大な空間だった。そこには所々に生えている木々の葉っぱが光を放なち空間に明るさを与えていた。
遠くには魔獣達の姿も見えさらにその奥、空間の中央には巨大な根の様なものが空間を貫いていた。
「飛んでも大丈夫そうだよな」
「これは飛べますね」
「今度は飛行テストをやってみる?」
「今の内に調整した方が良いですよね・・」
「頼んだよ、チャア」
「アキュラ、笑ってませんか」
「飛ぶのはチャアに頼りぱなしだから・・」
「目を回すことになっても知りませんよ」
そう言うとチャアはシャトルーズの翅を広げ浮上させた・・。
凄い音を立ててシャトルーズは天井に突っ込んだ。
「チャア・・」
「ごめんなさい!」
浮かんだ状態で上昇するのを制止できず、最後は加速していたように感じた。
「浮かぶだけでいいから・・、頑張ろう」
「はい・・、ほんとうにこの子は・・」
「地下で良かったよ、大気圏外迄連れて行かれそうだよ・・」
「空の彼方までですか・・、恐ろしい・・」
「ここでも、気長に頑張ろうよ」
「はい・・、この先が思いやられます・・」
この階層でも二人の罰ゲームは続いていく・・・・・・・・・・。
どうか次回もよろしくお願いします。
もしよろしければ小説家になろうでの、評価、ブックマーク・フォロー、感想などを頂けますと幸いです。




