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自由貿易港湾都市「アムス」(4)

更新いたしました。

  雲一つない青空に飛行ユニットを装備したゴーレムがそのユニットからカラフルな原色をした煙を出す。

「おー!」

デッキの商人達が感嘆の声を上げる。

「航空ショーか・・」

空を見上げ呟くアキラの横でチャアが再び叫ぶ。

「間違いない、あいつだ」

その声にアキラは。

(チャア、落ち着いてくれ・・あの先頭の黒いゴーレムなんだよね・・君の大切なパートナーと闘ったのは)

(ごめんなさい、つい自分を抑えきれなくて・・)

(うん、念話に切り替えてくれてありがとう、今この街は戦場じゃない・・多分あのゴーレム達は商人達に製品のアピールをする為に飛んでいるんだと思うよ)

カーメルはデッキの商人達に語り掛ける。

「如何ですか、うちの商会が取り扱っている新型のゴーレム用飛行ユニットの性能及びその用途は多岐にわたり軍用以外でも高速での人の移動・物の運搬その用途に合わせて多数の製品をご用意しております。これからは空を飛ぶ事が新しい商いの道を作ってゆくのです」

黒船が港に接岸するまでの間商人達の様々な質問に答えるカーメル。

「続きは、船を降りてから実際の飛行ユニットを見ながら説明いたしますので宜しくお願い致します」

そう挨拶するとカーメルはデッキを離れていった。



船から下船すると黒と白銀のゴーレムが整然と並んでおりその前には騎士達がそれぞれのゴーレムの前に直立不動で立っていた。

「凄いサプライズでしたな」

ピガンがアキラに話しかける。

「ええ、既に用途別の飛行ユニットを開発しているんですね」

「急ぎの商品運搬用のユニットには興味を惹かれました。しかもどんなゴーレムでも速度が遅くなるだけで使用可能とは・・」

「皆さん、商品運搬用ユニットの前に集まって来てますね」

「私達も説明を聞きましょう」

ピガンとアキラも商品運搬用ユニットのゴーレムを見に行くのだった。


「コンテナを運搬時にはこのような体制になります」

「アン商会」の係りの者が説明をする。

四角い航空用コンテナ程のサイズだろうかその左右を覆うユニットの先に回転式のノズルが有りゆっくりと上昇し再び舞い降りてきた。

「ロックゴーレム、アイアンゴーレム等でも装備出来ますが、高価な積み荷に使用する場合には単体で空中で浮くことが出来るミスリルゴーレムを推奨いたします」


ピガンが夢中で説明を聞いている横でアキラは少しだけ離れた所に置かれていた黒いゴーレムの飛行ユニットを見つめていた。

「あの、飛行ユニットが気になるのかな」

カーメルがアキラに声をかける。

「え、ええ少し・・」

「あの飛行ユニットはロックゴーレムには装備出来ないよ、アダマンタイトゴーレム専用のユニットだからね」

「え、そうなんですか・・残念です」

「解る者には解ると思い並ばせたんだが・・、君以外は興味が無い様だね」

そう言いながら黒いゴーレムの騎士に手で合図を送ると、黒いゴーレムの騎士は軽く頭を下げゴーレムに乗り込んだ。


そして飛び立つ黒いゴーレムをアキラとチャアは様々な思いを込めて見つめていた。





どうか次回もよろしくお願いします。


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