死の商人に魅入られし国(12)
更新いたしました。
「飛行すると一段と綺麗・・」
パーナは念話でアキラに伝えてきた。
「王女様のゴーレムも凄く綺麗だよ」
「ありがとう、「グラン」と「ビル」って言うの。街外に出るから付いて来て」
「ベル達はあのままでいいのかい?」
「私の護衛達が店の外にいるから、既に国王に書簡も送ってあるから「なかつ国」に引き渡してくれるわ」
「・・やっぱり、そっと付いて来ていたんだね」
「向こうにも見張っている者達がいるはずよ」
「凄いね・・、「なぁの国」は・・」
二騎のゴーレムは王都を抜け郊外の森林地帯へと飛行していった。
薄暗くなった空をパーナが旋回すると木々の合間から魔法紋の光が見え飛行ユニットを装備したアイアンゴーレムが数騎上昇してきた。
「数が少ないわね、アキラは他に魔法紋が光る場所がないか注意して」
「わかった」
そう言うとアキラはシャトルーズを一気に上昇させ更に周りを見渡す。すると、小高い丘の上に幾つかの魔法紋らしき光が輝いた。
「王女ここは任せます」
そう叫ぶと丘に向かってシャトルーズを急降下させる。
「アイアンゴーレム五騎、ミスリルゴーレムも二騎確認、全て飛行ユニットを装備してます」
チャアが叫ぶ。
「まず、先行するミスリルゴーレムを叩く」
アキラはシャトルーズの小剣を二刀抜き、上昇する白銀のミスリルゴーレムに挑む。
剣を交える二騎、その刃が光を放つお互いのオーラや魔力が剣に伝わって光ってき更に二騎の闘いに少し遅れてもう一騎のミスリルゴーレムが背後から剣を突き出して迫ってくる。
「やらせないよ」
チャアが叫び羽が広がり更に魔力をのせて光り輝く、その力場の発生でミスリルゴーレムは吹き飛ばされる。
「チャア、すまない」
そう叫ぶとアキラは右腕のみで全ての剣をいなす、そしてアキラもまたオーラの力場をさらに上げ左腕の剣があたかも伸びたように光り輝かせ腹部に剣を突き立てる。
「まず、一騎」
落下していくミスリルゴーレムを確認するとシャトルーズを反転させもう一騎のミスリルゴーレムと対峙する。
しかし五騎のアイアンゴーレムが周りを囲み装備した三連装砲を一斉に発射する。
「なんだよ」
そう叫びながらシャトルーズをきりもみ状に回転させながら上昇させ躱していく、その時。
「ごめん、一人で闘わせて」
パーナが部下のミスリルゴーレムを後方に引き連れてアイアンゴーレムに襲い掛かる。
数の優位も既になくなった「鉄の旅団」は「なぁの国」の「グラン」とミスリルゴーレムの騎士団に蹂躙され撃墜されていった。
どうか次回もよろしくお願いします。
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