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天に星 地に花 人に愛を(15)

更新いたしました。

 「この先の広い空間が迷宮中層階になります」

誘導しているチャアが皆に発信する。

「この先の中央に三体のゴーレムがいるよ」

さらに探知能力に秀でたアルが皆に情報を伝える。

「三体か・・、私もここに残る。悪いがトロフとトルバリアで下層階を目指してくれ」

シャトルーズ、ビルの後を飛行していたラーバンが背後のトロフとトルバリアのゴーレムに声をかけながら合図を送る。

「ラーバン、貴方の騎体は万全ではない」

トロフがその黒いアダマンタイトゴーレムを見つめながら問いただす。

「お前達も似たようなものだろう。アイ殿、計画の変更を提言する」

「同意するわ。私は黒いショワンウー(玄武)を相手にする。晃は白いバイフー(白虎)を、貴方は未知の存在の三体目をお願いします」

アイの言葉と共に計画は微調整された。

「絶対にトロフとトルバリアを追わせない様よろしく頼むわ」

アキラ達は中層階へと突入していった。



(久しぶりだな。チーリン(黄麟)と共にある異邦人よ)

アキラと対峙したバイフー(白虎)は、まるで旧知の者と出会ったの如く話しかけてきた。

「ご無沙汰ですが、父を取り戻させてもらいます。そして、この世界をわが物の様に永遠の刻を生き世界を改変し続ける貴方達は、この世界に不要な存在だ!」

(この世界に存在せている人族達は、我々が生み出した者達なのだよ。お前の世界でも品種改良は盛んだったのではなかったのかな?)

シャトルーズと対峙したままバイフー(白虎)は、アキラを諭すように話を続ける。

(原人だった頃の君達を転移させ魔獣と掛け合わせたのが獣人達だ。そして、旧人と獣人を掛け合わせたものがドワーフ達だ、更に新人とドワーフを掛け合わせたのがエルフ達になる。君たちの世界での品種改良と何一つ変わらないだろう?)

「俺達の世界では知的生命体に対してその様な人体実験の様な行いは、厳しい規制が入っている」

(倫理ってやつかな?我々もそれに従えと言うのかい?)

「そうだ。我々異邦人からその知識を学んでないのか?」

(学んではいるが、我々一族内にだけ適応していれば良い事ではないのかい?)

「待ってください。じゃあ私達フェアリースライムの存在はどうなっているのですか?」

チャアが二人の会話に割って入ってくる。

(君達は獣人が私達同様にゴーレムを扱えるように生み出された存在だ)

「おかしいですね。貴方達が仲間を使って人体実験をするなんて、そこまで必要に迫られていたとは思えませんが」

(鋭いな・・、君達はある重要な研究によって生み出された副産物でしかない。我々とは違い寿命の有る拙劣な複製品にすぎない)

「ある研究とは?」

アキラの問いにバイフー(白虎)は、首を横に振りながら答える。

(それは、答えられないな。君達異邦人の世界での行動と我々の行動に差異はあまり無いと認めて欲しかったんだがな)


今度はアキラがシャトルーズの首を横に振らす。それがお互いの闘いの合図となった。





最終章十五話目となります、どうか最後迄よろしくお願い致します。


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