表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
213/222

天に星 地に花 人に愛を(8)

更新いたしました。

 アキラ達が満身創痍で立ち続けるアダマンタイトゴーレムのラーバンと合流すると、その黒いゴーレムは静かに倒れこむ。それを慌ててシャトルーズで支えるとラーバンはアキラに話しかける。

「すまんがこの状態だ。アダマンタイトの魔力による自己修復にはしばらく時間がかかる。動けるようになったら後を追う、かまわず前進してくれ」

そう言うとラーバンはゴーレムに膝をつかせる。

「わかりました。強敵の二体の撃破有り難うございました、前進します」

そう言うと一礼してアキラは更に少数になってしまった部隊を前進させていった。



タウテット(饕餮)は自室を出て、多種多様な魔獣達が暮らす上層階に到着していた。

(なんだ私だけか?ピーファン(畢方)、ホァントウ(驩兜)、コンコン(龔工)、サンミャオ(三苗)、クェン(鯀)、そしてホウ(犼)までもが敗れたというのに静観するのか?なかなか生きのよい美味しそうな獲物の様だが)

そう呟いていると、他の通路からタオウー(檮杌)が飛び込んで来た。

(なんだ、お前だけか)

(他は静観の様子だ。せかっくの獲物なのに)

(お前は欲深いから他の者の様にチーリン(黄麟)を慎重に観察などせずにその身に取り込もうとしているのだろう?)

(ならば戦闘狂のお前は、チーリン(黄麟)と一戦交える事にその欲望を抱いているのだろう)

(互いに欲深い事だな、早い者勝ちだぞ)

そう答えると、間もなく訪れる侵入者の到着を待ちきれないタオウー(檮杌)は巨大な牙に恐ろしいほどの魔力を集中させていた。



「アキュラ、この先の広い空間に二体の強力なゴーレムが戦闘態勢で待ち構えています」

チャアの報告にアキラは覚悟を決め皆に告げる。

「この先の空間のゴーレム二体を突破する。一体はシャトルーズが、もう一体はトロフ、ケイトで対応してくれ。そして他の者は散開して別のゴーレムの介入を警戒し、場合によっては対峙してくれ」

「了解!」

そう言うとアキラはシャトルーズの速度とオーラを高め、空間内にいて魔力を高めているタオウー(檮杌)に向かって両方の小剣を抜き突進していった。


(チーリン(黄麟)!)

タオウー(檮杌)が喜びの声を上げる。

「くっ!」

アキラはコンコン(龔工)の時の様に一気に決めようとしたがタオウー(檮杌)はオーラのこもった剣をその牙で巧みにはじき返す。


(上手くチーリン(黄麟)を弱らせてくれよ。そしてその前にまずはお前達を食らわせてもらおう)

タウテット(饕餮)は、目の前に迫る薄い青緑のミスリルゴーレムと青いミスリルゴーレムの獲物を認識するとその両手に持つ二本の巨大な肉切り包丁を構え不敵に笑っていた。




最終章八話目となります、どうか最後迄よろしくお願い致します。


もしよろしければ小説家になろうでの、評価、ブックマーク・フォロー、感想などを頂けますと幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ