死の商人に魅入られし国(4)
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「今までの慣習だった直接での工房との取引も新規の取引は商人を間に挟んでの取引しか認めないとの事で・・」
困り果てた表情でケイトに話すこの男は「なかつ国」の大使「ツオ」だ。
「では、私達が運搬したミスリルの原石や様々な希少な原石や素材、アイテムは加工してもらえないと・・」
「ドルにも頼んではいるが・・、今迄は商人を通さず大使がその窓口だっただけに・・」
「公邸の明け渡し前に全ての加工材を工房に搬入しないと警備も出来なくなるな・・」
ニィーの言葉にケイトが周りの加工材を見渡しながら答える。
「ニィーさん、ケイトさん俺達は今後どうすれば・・」
アキラがたずねるとニィーは。
「当面、屋敷の警護をお願いできないか?、もしも野盗の類にこの加工材を奪われない様ゴーレムにも警護してもらわなければならない」
「街の中でゴーレムを使用しても良いのですか?」
「今のところだが公邸内では問題ない筈だ・・夜間だけはゴーレムを出して警護している、報酬はちゃんと払うよ」
ニィーの言葉にアキラは少し考え。
「わかりました。で、その報酬でシャトルーズを買い取れないでしょうか?」
「・・希少な飛行できるロックゴーレムだが、ケイトの話では異邦人の君の強いオーラと合わさってはじめて飛べるようだから君が使うべきだと思う、しかし君が我々と袂を分かつ事がもしあれば簡単には同意できないな」
「そうですね、すみません・・」
「私も同じ様な立場だ、もし自由な傭兵になれば闘う可能性も出てくるからな、チャアとよく相談することだ」
アキラの肩のチャアは困ったような顔をしながらアキラを黙って見つめていた。
「チャア、ここは凄いな」
アキラは気分転換にとツオの護衛を兼ねて職人工房が立ち並ぶブロックに来ていた。
「なかつ国の工房の中でもミスリルを扱う工房通りですからドワーフ族だけではなく魔法が使えるエルフ族の姿も多い場所です」
通りの門の前でツオ達が交渉を終える迄のひと時の時間をアキラは街の観察に終始していた。
「お待たせしましたな」
門から出てきたツオは少し疲れた顔をしながら話しかけてきた。
「完成品の納品は待ってもらえなかったんですか?」
「10日が限度だそうで、倉庫があるわけではなく次の製品の作成の邪魔になりますから」
「ゴーレムを魔法紋を使って収納するわけにはいかないのですか?」
「ゴーレムを使える騎士をもっと育成しなければならないが、わの国へは使者を送っているのだが・・」
「この腕輪だけあってもだめなのですね」
「えぇ、フェアリースライムも必要ですし、屋敷に帰ってニィー殿に報告いたしましょう」
そう言いながらツオは待たせていた馬車に乗り込んだ。
その時、なかつ国の街中に激しい鐘の音とラッパの音が鳴り響いた。
「急ぎ戻ります」
ツオが叫ぶと同時にアキラも馭者の横に飛び乗り空を見上げていた。
どうか次回もよろしくお願いします。
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