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死の商人に魅入られし国

新章、更新いたしました。

  「偵察ごくろう」

「は、将軍殿」

ラーバンは跪き頭を下げる。

「四騎撃墜されたそうだな」

「すでに王都は放棄され回収部隊を送らせております」

「しんがりに手こずるとはな、らしくないではないか」

「は、初めて見る飛行するロックゴーレムが現れました」

「・・飛行したのか」

「はい」

「我が国も試作段階の飛行ユニットを早く実戦装備せねばな」

「鳥の様な機動性を持たなければならない段階に入ったと思われます」

「ゴーレムの改良開発に増々他国も力を入れるだろう、これまでの様な優位性は無くなると思た方が良いな」

「今後は大国同士の戦いとなりましょうから、油断できません」

「この、異世界の地でも制空権を取った国が覇者となる時代が来るのか・・」

将軍と呼ばれた男は空を見上げながら呟いた。



ドワーフの王都に向かう最後の搬出部隊は国境を越え最初の街を訪れていた、その街の人種の多様性にアキラは目を丸くして見入っていた。

(まるで、映画の中の光景を見てるみたいだ・・、エルフ族以外にドルの様なドワーフ族、何より獣人たちの姿・・ネコ科や犬科さらに草食系の動物の面影を残す人々鳥類ではと思える人まで、すべて知的生命体にまで進化したのか・・、魔力という俺達の世界にはないものが世界をここまで変えてきたのか・・)

「気持ちはわかるが、あまりキョロキョロ見つめるんじゃない!」

ケイトがアキラをたしなめる。

「早くなれる事だ、今日はこの街で宿を取る、野営ばかりだったからな・・」

それでもつい周りを見つめてしまうアキラにケイトは

「先発のニィーが宿を確保してくれているはずだから宿に入ったら外の酒場にでも食事に行こう、ここでは異邦人だからといって珍しがられることはない」



「入るぞ」

日が暮れるとケイトが部屋を訪れた。

「これを街で買ってきた、魔核を粉状にしたものだ」

「何に使うものですか?」

「フェアリースライムの食料だ、城で渡し損ねていた」

「ケイト、ありがとう」

チャアが嬉しそうに笑って言った。

「次の野営の時でも本体に食べてもらえ、ゴーレムを操った後には必ず補給させておけ」

「どこで、買えば?」

「チャアが知っているよ、普段はお前のオーラを食ってるから問題ないからな」

ケイトの肩にいるビーもニコニコ微笑んでいた。

「さあ、私達も食事に行こう」


異世界での初めての本格的な食事にアキラは興味津々だった。






どうか次回もよろしくお願いします。


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