「ドル・ターラー 」「レディ・フォー」(7)
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「貴方達の話はアキラから聞いていました。ようこそ「なぁの国」の王都ウロポロへ」
パーナの執務室に招かれた三人は深いお辞儀をする。
「この度は「ゼラ・アナ」号での移動を手配していただき感謝しております」
カーメルの言葉にパーナは。
「貴方とは以前「なかつ国」で会っていましたが、このような形で再び会うとは予想もしていませんでしたよ」
「私もあの頃は全く予想をしておりませんでした」
「貴方達に会わせたい者をアキラに呼びに行かせてるので二人が揃ってから話を進めたいと思います。飲み物を用意させていますので隣の会議室でしばらくお待ちになって下さい」
三人はキラに会議室へと案内されていった。
暫くして会議室にトロフの声が響く。
「入ります。二人をお連れしました」
アキラと共に入ってくる童顔で少女のような女性にカーメル達は驚く。
「貴女がフジワラの・・」
アンジェラはアイの容姿に驚きのあまり思わず声にだしてしまっていた。
「初めまして、藤原愛と申します。武尊や晃がお世話になっていたそうですね・・感謝いたします」
アイが頭を下げると、カーメルとアンジェラも深く頭を下げる。
「タケルは私の身代わりとなってあいつ等に捕らわれ、武の知識を取り込まれている状態だと思われます」
アイの言葉に後にアキラが時系列を追ってカーメルとアンジェラと別れた後の出来事を説明していった。
「そんな事が「わの国」のWAで・・、いったいいつからエクスペルはスライム達と繋がっていたんだ」
カーメルの言葉にパーナが答える。
「私達は量産型のミスリルゴーレムを開発していた頃からつながりがあったのではないかと推測しております。ウロポロの神殿では奥のホールを神官たちを説得して一時的に転送されない様に一時的に封鎖しております」
「よく、了承がえられましたな」
マラジジが驚きの声を上げる。
「ああ、貴方はエィミ国で神官勤めの魔導士だったそうですね」
「はい、この世界を創られた神だと教えられておりました。このウロポロの神殿にも何度か参った事も有りました」
「この国でも、むろん今も変わっておりませんよ」
「失礼ですが、それで神官達をよく納得させておりますね」
「貴方も苦労したくちかしら、苦労しているのよ・・、ねえキラ」
「私の一族は元々は神殿をお守りする役割をになった神官一族なのですから、私自身も難しい問題を抱えているのですよ」
キラは深い溜息を吐きながら答える。
その様子を聞きながらカーメルがさらに重い話を切り出す。
「言いにくいがラジオがこの国である程度普及すると、その問題を発端に火が付きやがて内乱となるシナリオが既に実行されているんだよ」
アキラとパーナが危惧していた展開通りの話がカーメルの口から出た事により会議の内容がさらに変わりつつあった。
新章、七話目となります。どうか本章もよろしくお願い致します。
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