表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
134/222

「ドル・ターラー 」「レディ・フォー」(3)

更新いたしました。

 アキラはドルと別れた後、その足で王宮のパーナの執務室を訪ねていた。

「入ります」

確認をとると。

中に一人だけで居た、パーナが何故かうろたえていた。

「どうかしたのか?」

アキラが尋ねると、すこしほほを赤らめていたパーナが答える。

「今日は、貴方が師匠と稽古が出来ないから代わりにキラとトロフが連れて行かれてたので、少しくつろいでたのよ」

パーナの答えにアキラは、少し転寝をしていたのかなと考えながら話を切り出した。

「パーナ、ラジオっていう魔道具がこの国でも聞けるようになったって知っているのかい」

「もう・・、少しは私に会いたくなったとかとか言ってくれても・・。最近、城内でもかなり話題になっているわ」

少しすねたような眼でアキラを見つめながらパーナは答える。

「すまない・・そういえば、フィルも居ないんだね」

パーナの様子に対応を間違えたと感じたアキラは話を変えてみると、パーナは再び恥ずかしそうに話を続ける。

「フィルは貴方が連れてきたフェアリースライム達に色々教えているのよ」

「だから、珍しく一人っきりだったんだね」

「そうよ、だからこのあと少しは私との時間をとって頂戴・・」

「わかった。そうさせてもらうよ」

アキラはこの後の時間はパーナと共に過ごす時間へと変更することとなった。



ブリーテンの駐屯地の魔導工房ではアキラ達が持っていたネックレスタイプの魔道具を応用した大規模な送信装置となる組み上がった魔道具を活性化させるためにフォーは様々な魔法紋を立体的に組み合わせ編み上げていた。

「☬Φ∂£Ω∀✇・・・」

最後の詠唱の後、魔道具より閃光が光ると再び工房内は静寂が戻り、フォーは一息つく。

「無事、終わりました。運び出してください。私は放送局で待っています」

護衛の兵を従えてフォーは放送局の建物に入ると先回していたのだろう駐屯地の司令が誇らしげにフォーを案内する。

「こちらがセンタールームになります。ゆくゆくはこの施設から映像も送れるようになると嬉しいですな」

昔の思い出を懐かしむ様に司令は説明した。

「それは暫く先になりそうですが、必ず実現してみせますよ」

その言葉にテレビを知る時代からの転移者達の中には涙ぐむ者もいた。



「もともと、そういった仕事に携わっていたり、興味を持った者達がここで働いているのですから。大統領閣下も最優先事業の一つだと言われています。どうか皆様もこの事業に誇りを持って頑張って下さい」

フォーの言葉に異邦人と呼ばれ、世界中の様々な地方から転移させられた人々は胸を熱くしていた。





新章、三話目となります。どうか本章もよろしくお願い致します。


もしよろしければ小説家になろうでの、評価、ブックマーク・フォロー、感想などを頂けますと幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ